12.謎のター滝を求めて
さて、このまま真っ直ぐ名護まで戻っても良いのだが、行きから気になっていた場所があった。
それは・・・
ター滝。
やんばるの比地大滝なら聞いたことがあった。
しかし、ター滝。
・・・知らない。
知らないながら、何故か妙に気になる字面だ。
カーナビに出てくるのだ、平南川をちょっと遡った辺りに「ター滝」と書かれた場所が。
国道からそんなに離れていないようなので、ちょっと寄ってみることにした。
道を曲がってすぐに左手に滝のようなものが見えた。
しかし、パパはもっと滝に近づけるはずだからと車を先へ走らせた。
ナビを見ると滝は左手にあるようだが、途中、手書きの看板が「ター滝入り口」と右を示していた。
道はますます細く心許なくなる。
本当にここでいいのかな。
というか、地図の差すター滝の方角とはどんどん遠く離れて行っている気がする。
やがて左側に民家がぽつんとあらわれ、駐車場500円と看板が見えた。
駐車場?
この山道の先に何かあるんだろうか。
判らない。
更にもう少し進むと、今度は右側に柵と何かの施設が見えた。
ここはいったい何なんだろう。
しまいには行き止まりとなった。
大宜見村長の名で、道は塞がれ、その奥に何があるのか判らなくなった。
車をUターンさせるついでに降りてみると、道の脇には清流が流れており、親子連れが川遊びをしていた。
ここは何か有名な川遊びスポットなんだろうか。
それとも地元の人が子供を遊ばせる場所なんだろうか。
母親と一緒に川の中に入って網を構えている男の子は、魚かなにか狙っているようだ。
岸辺の葉に綺麗な蜻蛉がとまっていた。
もしやこれ、レッドデータブックに載っているなんたらとんぼ?(怪しい記憶)。