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美ら国訪ねて
*子連れ沖縄旅行記*

14.子供たちの初シュノーケル



 元々今回の沖縄旅行の大きな目的はシュノーケルだった。
 去年、オーストラリアミコマスケイでママはシュノーケルした。しかし当時小学一年生だったカナは怖がってまったく泳ごうとはせず、幼稚園年中だったレナだけついてきた。
 ライフジャケットと水泳用ゴーグルを着用して、一緒に珊瑚礁の海を泳いで回ったが、そのレナもどうしても海に顔だけはつけられなかった。
 あんなにプールではゴーグル無しでも目を開けられるのに、何が怖いんだか。
 「ほら、すぐそこにお魚が沢山いるよ」と教えてあげても絶対駄目。
 なんてもったいない。
 だから今年またオーストラリアに行ったとき、今度こそ子供たちに海中を見せてやろうと、ジュニア用のシュノーケルセットを購入してお風呂場で練習までさせた。
 なのに今年のオーストラリア旅行ではついにシュノーケルする機会は回ってこなかった。
 残念。
 カナもレナもあれほど楽しみにしていたのに。

 沖縄でもシュノーケルできるビーチは限られている。
 結構死亡事故なども頻発しているらしく、きちんと整備された町中の公営ビーチなどはほぼシュノーケル禁止だ。
 昨日行った名護市の21世紀の森ビーチも禁止されていた。
 だから瀬底ビーチにはかなり期待していた。
 瀬底島の瀬底ビーチはシュノーケルOK。
 足下を熱帯魚がすいすいと泳ぎ回る海水浴場として知られている。




 パパが「シュノーケル、したいならしてくれば」と言う。
 えっ。だって子供用のシュノーケルセットしか無いよ。
 「日頃から頭が小さいって自慢してるんだから子供用のマスクだって入るだろ」
 「・・・」
 レナのを借りると絶対ぎゃあぎゃあ騒がれるので、カナの水色のシュノーケルセットを借りることにした。
 沖縄の海は暖かい。
 寒いのが苦手な私は海やプールには滅多に入らないが、黒潮流れる熱帯の海と呼ばれる沖縄なら、それも夏限定でなら、何の躊躇もいらない。
 白い砂浜は波打ち際を過ぎるとウェーブした板のように固くなっていて、すぐに深くなる。
 手前の方は砂だが、ブイとロープで仕切られた遊泳区域の奥の方には黒々と珊瑚礁が見えている。
 たぶんあの辺りに行けば魚がいるに違いない。
 泳ぎ初めてすぐに、カナとレナにばれてしまった。
 「あーっ、私のシュノーケル!!」とカナ。
 「貸して」
 「・・・いいよ」
 ライフジャケットは無いので浮き輪を使う。
 とぷん・・・と顔をつけると、水底が縞模様にきらきらと光っているのが見えた。
 魚は・・・と、あっ、いたいた。
 青と緑の縞模様。
 白黒の魚も。
 やっとシュノーケル出来た。
 さあ、子供たちにもこの光景を見せてあげなくちゃ。

 カナとレナは海で遊んで砂浜でも遊んで、それからシュノーケルセットを装着、わくわくとパパと一緒に海へ走っていった。






4-15.カナの憂鬱へ続く


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