鳴子温泉巡り旅

1.地獄に囲まれてる鬼首

　9月17日!!
　今日はカナの9歳の誕生日だ。

　明け方激しい雨音が聞こえたが、朝起きる頃には止んでいた。
　くららさんちの中学生のご長男　はやとくんは、とあるトラブルのため到着が今朝に延びて、朝早くデビさんが車で古川駅まで迎えに行っていた。
　(この件に関しては、くららさんの旅行記に詳細書かれていますのでそちらでどうぞ　→　鳴子温泉めぐりin吹上高原キャンプ場)
　雨は止んだものの、お世辞にも天気が良いとは言えない空模様。
　何でこのキャンプ場ではこんな天気にばかり当たるんだろう。季節が悪いのかな。三年前もこんな雲の中だったよね、確か。

　雨が降っていないのを幸い、昨夜の洗い物を済ませ、とりあえず昨日の野菜スープに昨日の冷やご飯の残りを入れて温めて朝食代わりにした。
　夜いつまでも寝なかった子どもたちはしばらく起きないだろうとふんでいたが、正確な体内時計を持つカナだけはしっかりと目を覚ましてトレーラーから出てきた。

　キャンプ場からぐるりと辺りを見回すと、空全体を今にも雨が降り出しそうな厚い雲が覆っているが、ところどころ山あいに明らかに雲とは違うものがもくもくと湧いている。
　雲は灰色だがこちらは白い。それに絶えず湧き上がっているところも有れば、間欠的に湧いてくるところもある。
　後で地図で見たら、絶え間なく蒸気が湧き上がっている辺りは片山地獄と呼ばれるエリアらしい。
　間欠的に湧いてくるように見える方角には地獄谷と呼ばれる場所がある。
　鬼首(おにこうべ)と言う恐ろしげな名のこの辺りの土地はまさに地獄に囲まれていると言えよう。