◆◇桜の古都巡り◇◆
奈良観光旅行記

3.萬松堂の桜羊羹と草餅

　銅の鳥居を潜りさらに坂を登ると土産物屋の屋根の上にそびえるように金峯山寺が見えてくる。
　金峯山寺は坂の真正面に建っていて、道は金峯山寺仁王門の石段の前で左に迂回するように続いているが、とにかく真っ直ぐ歩いていけばそのまま金峯山寺に招き入れられる。

　しかしその堂々たる金峯山寺だが、残念ながらまさに正面にそびえたつ国宝の仁王門が現在修復のためか下半分が落下物防止のネットで覆われている。非常に見栄えが悪い。
　そのネットに貼られた説明文によると「平成31年大修理着工予定」。
　また随分先の修理なのに既にネットが掛けられているとは。

　金峯山寺を拝観する前に、金峯山寺前の角にある萬松堂という和菓子屋に寄る。ここもレナの食べ物リストに載っていた店だ。
　羊羹の上半分が桜の花びら入りゼリーになっている桜羊羹がお目当て。
　一本購入すると、出来立てですよ、どうぞと人数分の草餅を下さった。これがめちゃめちゃ美味しい。特にこのお餅のところが。
　蓬の香りがふわっと包んで何だか幸せな気持ちになった。

　それからようやくネットの掛かった金峯山寺の仁王門を潜る為に石段を昇り始めたのだが、実は恥ずかしい話だが私は今回の奈良旅行について調べ始める前は金峯山寺の名前を知らなかった。
　東大寺、興福寺、法隆寺はもちろん、長谷寺や大神神社は知っていても、金峯山寺は聞いたことが無かった。