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◆◇桜の古都巡り◇◆
奈良観光旅行記

30.桜山荘花屋の夕食とお風呂











 宿に戻って6時から夕食。
 大広間に行くと部屋ごとのテーブルにカセットコンロと鍋の準備がされていた。
 吉宝鍋と名付けた擦りごまをつけて食べる具だくさんの寄せ鍋らしいが肉の量に驚く。もちろん魚介と野菜も沢山ある。
 カナは食べるけど私とレナは小食。このボリュームの鍋とさらにうどんまで食べるのはちょっと無理かもと焦った。

 鍋以外の小鉢料理も彩が美しく、民宿ということでイメージしていた食事より随分と豪華だった。
 私たちの後ろのテーブルには韓国人の家族連れがいて、食事を運んできた人が気を使ってゆっくりと「どこに行きましたか? 楽しかったですか?」と聞いていた。
 韓国家族は食事のスピードがものすごく速く、私たちとあまり変わらない時間に食べ始めたのにあっという間に食べ終えて部屋に戻って行った。


桜山荘花屋の夕ご飯。すごく量が多くてお値段からすると豪華だった。



 小鉢の間に小ぶりなワイングラスがあって琥珀色の液体が入っていた。匂いを嗅ぐと、食前酒の梅酒だった。
 子供たちの分もあって、気付いた宿の人がごめんなさいと謝ったが、予約時には中高生は大人料金なのだしわからなくて当然だ。
 「構いませんよ」とにっこり、三人分全部ありがたく私がいただいた。


温泉じゃないと言うだけで、私の記述はお風呂の扱いが適当すぎるか



 頑張って頑張って鍋の具は食べたが、最後に投入するはずのうどんだけはどうしても入らず諦めた。
 食べ過ぎて苦しい。
 料理の世話をしてくれる宿の人に桜のライトアップのことを聞いてみたが、今年は開花が早めだけれど、まだ下千本しか咲いていないのでまだなんじゃないかと言われてしまった。
 どちらにせよあまりにも満腹になってしまったので、もう宿から出る気にはなれなかった。
 今夜はこれで休もう。
 桧風呂はそれほど大きくなかったが空いていたので十分な広さだったし、ネットの口コミではこのお風呂を酷評しているものもあったが、別段問題も無し。

 窓を開けると早い雲が月を隠すところだった。





4-1御芳堂と弘願寺へ続く


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