◆◇長崎旅行記◇◆
小浜温泉湯祭りとハウステンボス
6.長崎空港から諫早駅前へ
車窓の景色は最初は海。
長崎空港は大村湾に突き出した小島にある。
大村湾は、ちょうど長崎県の中央にある巨大な湖のようにも見える。
というか、サロマ湖や霞ケ浦が湖なのに、大村湾は海の一部だというのが不思議な気がするくらいだ。
長崎空港のある箕島は、橋一本で九州本土と繋がっている。
飛行機で長崎に着いたら、まずこの橋を渡らないとどこにも行かれない。
橋を渡り終えるとすぐに、大村温泉という日帰り温泉らしい施設が見えて、それからしばらくは郊外の景色。
と、走行中一人の男性が後方から席を移動してきて運転手のすぐ後ろに座った。
そして運転手に何やら困ったような表情で話しかけているらしい。
長崎空港を出発して約10分後に、バスは久原という停留所に停まった。
諫早までの道のりで、特急では途中唯一のバス停となる。
先ほど運転手に話しかけていた男性と連れはスーツケースを転がしながらそこで降りて行った。
久原停留所は、住宅地の中にある大型スーパーマーケットの前だった。
他に何も無い感じで、明らかに旅行者と見える降りて行った二人は、何となくだが乗るバスを間違えて慌てて降りたように見えた。
ああ、益々不安が増してきたよ。
私たち、ちゃんと水月橋まで辿りつけるのかな。
バスの車窓の景色。左上は大村温泉、右上は久野停留場。
車窓の景色はいつの間にかのどかな田園風景になっている。
四角く仕切られた乾いた田んぼにまだ若い緑の稲。
道に並行してのびる単線の線路。
途中、田んぼの真ん中に「飛行機、人間以外何でも、売ります、買います」と書かれたフリーマーケットACBの建物が見えて笑いを誘う。
いったい何が売っているんだと気になるじゃないか。
そんなこんなでバスが諫早駅前のしまてつのバスターミナルに到着したのは11時42分だった。
よく見えないかな。奥の大きな平たい建物の前に、「飛行機、人間以外何でも、売ります、買います」って書いてあるんだよ。