7.富士山天母の湯
さて、最後は温泉。
ここから一番近いのは、朝霧高原グリーンパーク。
しかし、グリーンパーク自慢の富士山の眺望は今日はまったく期待できない。本栖湖ではあんなに晴れていたのに、朝霧高原は霧と名が付くだけあって雲の中なのだ。
杉江家のどこでも別荘のくららさんにバリバリ循環と聞いているし、入浴料1,000円は高い。
もうちょっと遠くなるが富士山天母の湯にしてみよう。そうしたら400円で済む。
富士山天母の湯は、奇石博物館を目指していけば良い。
すぐ隣なのだ。
ナビに入力したとき嫌な予感がした。天母の湯のあるあたりにゴミ焼却施設があったのだ。
・・・廃熱利用・・・。
こ、冷鉱泉を廃熱で加熱しているっていうのもあるかな・・・。
いや、無かった。
辿り着いた天母の湯は思いっきり人工温泉だった。
山の中にふさわしくない巨大なゴミ処理施設がそびえている横に、こぎれいな建物があり、それが準天然トロン温泉 富士山天母の湯だった。
うー。失敗した。
もう少し遠くても、139号線を東でなく西へ曲がれば、うつぼさんにセンター系ながらお湯がよいと聞いた
新稲子川温泉ユー・トリオがあったのに。
ふ、不覚・・・。
仕方ない、このエリアの温泉はもともと期待してないのだ。
天然温泉だってバリ循、バリ加水してたら、水道水と変わらないもの。
と、一応自分に言い聞かせてみる。
特に広々とはしていないが、設備は整っており、大広間休憩室や脱衣所のベビーベッドも完備。ロッカーもちゃんと100円が戻るタイプだ。
シャワー、カランは数が少ないが、内湯には弱い圧注浴とジャグジーが、露天風呂には岩風呂と檜風呂があった。
岩風呂の方は薬湯になっていて、茶色く濁っている。
ちょうど片側が開けていたので、今日は曇天で何も見えないけど、なるほどここにどーんと富士山がそびえているのかと思えば、隣に入っていたおばちゃんが、
「ああ、富士山はこっちじゃなくて、あっち。晴れていれば頭が見えるわよ」
あ、頭って・・・どかーんと見えるわけじゃないの?
「林がじゃまでね、残念だけど」
なーんだ。
実は開けている側は、駿河湾が見えるのだ。
何でも空気の澄んだ冬なら、駿河湾に浮かぶ船まで見えるとか。
春夏は全然駄目らしい。
ちなみに頭だけでも富士山が見えるのは、女湯だけだそうだ。
カナは入って5分もしないうちに、もう出ると言い出した。
ま、ここはそんなものかな。