子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★☆ 湯温は適温、特に露天風呂はぬるめ、泉質も特に問題なし
- 設備★★★★★ 雰囲気★★☆☆☆ 脱衣所にベビーベッド有り、リーズナブルで室内温泉プールもあって子連れにお勧め
子連れ家族のための温泉ポイント
富士川を中心に南北に細長い町、芝川町。
この芝川町がふるさと創生事業の一環として富士川の支流、稲子川沿いで温泉掘削を行ったところ、平成2年の秋に28.4度と低めながら湯量豊富な源泉を得ることができ、この温泉を活かした施設ユー・トリオが建設されることになった。
そしてユー・トリオは、温泉、室内温水プール、テニスコート、バーベキュー場、さらに竹細工が体験できる体験工房など備えた芝川町一番の観光名所としてオープンした。
富士五湖で遊んだ後、朝霧高原からアクセスしたが、途中で道を一本間違えて随分時間をくってしまった。
ようやく現在地を把握した後、くねくねと車は峠を登っていき、なるほど温泉は見晴らしの良い丘の上かと思えば、今度はくねくねと果てしなく下っていく。
後で地図を見たらここは桜峠という峠で、道は細くとも国道だった。
後部座席の子供たちが車酔いしてもう限界かと思った頃、ようやく新稲子川温泉ユートリオに到着した。
駐車場は細長く、それほど大きな施設には見えなかったが、庭園を抜けて入り口に着くと、田舎道からは違和感を感じるほど立派な建物が待っていた。
ユートリオは室内温水プールも温泉水使用だ。
プールと浴室の更衣室は別々でいちいち服を着ないと移動できないのがちょっと面倒。
なかなか立派な室内プールで、泳ぐプールゾーンの他、浅い幼児用プール、健康増進用の歩行浴、寝湯とジャグジーもある。無いのはぞうさん滑り台ぐらいだ。
お風呂ゾーンは階段を下りていく。
プールの更衣室にもベビーベッドがあったので、もちろんお風呂の脱衣所にもベビーベッドがある。
内湯に入ったとたん、あまり嗅いだことのない臭い。
内湯は二つ浴槽があり、ひとつは適温で圧注浴のついた大きなお風呂、もうひとつは水風呂だ。
ボディーソープが柑橘系の臭いだったので、浴室内に充満しているのはこの臭いかと思ったが、お湯からも湯口からも特徴的な臭いがする。
喩えて言うなら痛みかけた温州みかん。
露天風呂は細長い岩風呂。
ここには内湯の二つのお風呂のちょうど中間ぐらいのぬるめのお湯が張られている。
湯口や岩には小さな鍾乳石のようなごつごつができている。
川は立ち上がらないと見えないが、ちょうど温度と浅さが落ち着く感じだ。
ユートリオのお湯は加熱・循環・塩素投入ではあるけれど、塩素の臭いはごくわずかで泡付きも良い。
肌触りはかなりぎしぎしときて、湯上がりはさらっとはしないけれど、時間が経つとパウダーをはたいたようなさらさら感が出てくる。
ユートリオで夕食も食べて帰ろうと思ったが、残念ながらここの食堂は午後五時半で終わりだった。
もう桜峠を越えるのはやめにして、このまま南下して途中で東へ入ろう。
山里の景色を見ながら行くと、やがて夕暮れ時の富士川に出た。
まだまだ見たことのない景色が知らない道の先に待っている。