◇◆信州高山温泉郷で夏休み◆◇
9.通行止めの交通規制に引っ掛かる
どどどどうすんの?
泊まる
松川渓谷温泉はこの先だよ。
パパが一人待っているのもこの先だよ。
通行止めって、私たち、どうやって松川渓谷温泉まで帰りゃいいの?
看板はまさに今、立てられたところのようだ。
担当している車がすぐ横に停まっていた。
「松川渓谷温泉に泊まっているものなんです。帰りたいのですが」
車に乗っていたおじさんは、事情を聞いて通してくれた。
これ以上雨量が多くなる前に帰り着かなくては。
がっちゃんはいつも以上に神経を使いながら車を走らせた。
「左右が危ないんだよ、道路の真ん中を走った方がいい」
私たちの他に山を登っていく車は無いが、対向車はときどきすれ違う。
通行止め規制が敷かれる前に山田牧場方面からこの道に入った車だろう。
益々雨は激しくなる。
雷も鳴り響く。
ごろごろ亭を過ぎて・・・今日は雷滝じゃなくても雷だ。
ようやく私たちは松川渓谷温泉に到着した。
いやもうホントにどうなることかと思った。
あんなに激しい雷雨だったが、夕方6時過ぎには空が明るくなり、夜にはすっかり止んでいた。
夕食後は花火。
松川渓谷温泉の駐車場で。
大きな月も昇っていて、あの激しい夕立が嘘のようだった。