一番下まで着いたところで、再びリフトに乗った。
ここは長嶺ゲレンデで、ペアリフトが三機並んでいる。
一番右のリフトだけがさらに上の美奈ゲレンデまで上って行く長いリフトだが、残る二機はまったく同じコース、すなわち454mの長嶺ゲレンデの上まで乗客を乗せていくことになっている。
このうち一番左のリフトに何も考えずみんなで乗ったところ、最初に誰が気づいたのか、子どもたちがポケモンだポケモンだと騒ぎ出した。
今、カナもレナも一番はまっているキャラクターはポケモンだ。
みらい滞在中もちび姫ちゃんと三人で、ニンテンドーDSのポケモンゲーム、ポケモンのボードゲーム、ポケモンキッズというお菓子のおまけの人形を使った遊びの三つをひたすら繰り返していた。
さらにちび姫ちゃんたちが帰ってしまった後も、ちび姫ちゃんにお別れにもらった緑の錬り消しゴムをちぎっては、ポケモンの人形にくっつけてアクセサリーのようにして遊んでいた。
何故か私たちが乗った長嶺第二ロマンスリフトの柱には、おのおのポケモンダイヤモンド&パールのキャラクターの大きな絵が貼られていたのである。
「パチリスだー」
「ピカチュウとエイパムとミミロルもいるよー」
「ディアルガとパルキアもー」
いきなり大興奮。
しかもよく見ると、隣のリフトの背もたれにも、ひとつひとつポケモンキャラのシートカバーが掛けられている。
「次はあっちに乗るー」
はいはい。
両方並行して上って行くんだからどっちでも同じ。じゃあ次はあっちのリフトに乗ってみよう。
「やったー、私のリフトはナエトルだー」とカナ。
「えー、ポッチャマになっちゃった。本当はヒコザルのリフトが良かったー」とレナ。
とりあえず約束通り隣のリフトに一度乗った後、リフトの終点近くのレストランに入った。
ホテルグリーンプラザ同様、とがった赤い三角屋根。
レストラン・サンモリッツと名前は
スイス風ながら、「醤油ラーメン」と書かれた大きな幟。