◆がんばれ新潟　雪国のお正月◆4-4

4.お姉ちゃんに負けるな

　待っている間、レナは根性を見せた。
　がしがしカニ歩きで昇っては滑り降りてくる。
　転んでも転んでも起きあがる。
　ちびすけだってがんばるのだ。
　いつかお姉ちゃんを抜かしてやるのだ。
　やがてがっちゃんとちび姫ちゃんが戻ってきた。
　カナたちが遅れていると思ったら、やはり降りるのに難航しているとのこと。松代ファミリースキー場は、ファミリーとつくだけあってかなり初級者向けだし迂回路など緩斜面続きなのだが、それでも恐がりカナは身がすくんで滑れなくなってしまい、板もはかず靴だけのパパと、心配に思って付き添ってくれているyuko_nekoさんに励まされながら、何とか亀の歩みで降りてきているところだという。

　いつの間にかカナの心情を反映するかのように青空はかき消え、大雪になっていた。
　豪雪地帯の名に恥じず、10分も立っていれば雪だるまだ。
　雪まみれになって待っていると、ようやく三人が降りてきた。
　カナは泣きながらパパに抱きかかえられて。

　申し訳ないことに、カナに付き合ってもらっちゃったおかげでyuko_nekoさん一家はあまり滑れなかった。
　我が家が休んでいる間、少し滑ってもらうことにした。
　根性無しの我が家は早々にレストハウスに避難する。
　ここ何年も板をはいていない私とパパはちゃんとしたスキーウェアも着ず、適当なコートを羽織っているだけなので、防水加工していない生地はびしょびしょになっていた。

　さすが松代町。スキー場のレストランにもおにぎりがある。コシヒカリと言えば魚沼産ばかり有名だが、松代のコシヒカリだってすごく美味しいのだ。
　栗ご飯なんかもあった。ちょっとゲレ食らしからぬラインナップ。
　食べているうち滑り終えたyuko_nekoさんたちも戻ってきた。
　すっかり大雪になっちゃって、今日のスキーはこれまでだね。