◇◆長野と群馬◆◇
濁り湯露天風呂の旅
岡沢果樹園のご主人はロザリオの棚の下に行くと、熟れていそうな房の紙袋をちょっと破いた。
「この辺が食べ頃かな」
隣の袋も破く。
「こっちも良さそうだ」
緑のぶどうが苦手なちび姫ちゃんが薄紫のぶどうを見つけた。
「こっちは?」
「これはロザリオ・ロッソ。こっちは予約分しかないからごめんなさいね」
結局ロザリオ・ビアンコを我が家が二房、yuko_nekoさんちが一房、巨峰をyuko_nekoさんちが一房の各二房ずつを狩って、ぶどう棚の下のベンチで食べることにした。
岡沢果樹園のロザリオは確かに吃驚するぐらいの甘さ。甘さが刺激に感じられるくらいに甘い。
yukoさんちから巨峰もひとつぶ頂いた。
こっちは甘さの中に酸味と渋みがあるよく知っているぶどうの味だ。私はどっちも好き。
私たちがのんびりぶどうを食べている間、yuko_nekoさんとがっちゃんはぶどう園のご主人に近くのスーパーマーケットを教えてもらって、我が家の車で買い出しに行ってきた。
がっちゃんのデリカはトレーラーを引いているので小回りが利かないし、トレーラーを外すにも手間が掛かるから。
一人我が家の中に残されたちび姫ちゃんはやっぱり不安と寂しさがあるのか、待っている間中、パパとママはまだ帰ってこないのかなと言い続けていた。