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◆◇九州温泉巡り旅行記◇◆
阿蘇-長湯温泉-黒川温泉

7.空いてて良かった七里田温泉






 ・・・と、話し声が聞こえて、それから次のお客さんが浴室に入ってきた。
 実は鍵の貸し出しと聞いた時から勝手に貸切なんだと思い込んでいた私は相当びっくりしてしまった。
 よく考えたらそんなわけないか。男女別の浴室なんだし、お風呂のサイズも数人で入れるし。


こちらは女湯


 七里田温泉館は入浴料と引き換えに下湯の鍵を貸すわけで、入浴客は湯小屋に入ったらまた鍵を閉めるようになっているが、鍵は一つではなく次々と貸し出される仕組みで、なんと最大で13枚ほど貸し出されることがあるそうだ。
 そうすると狭い浴槽も満杯で、正方形の外側に9人、真ん中に3~4人がいっせいに入浴することになるらしい。
 この話を聞かせてくれたのはこの時男湯に来た男性で、奥さんの高血圧の治療のため、七里田温泉と長湯温泉で湯治をしているとのことだった。




この頁の画像は全部女湯


 結局私が入っていた40分ほどの間に、私たちを入れて3組、人数にして全部で6人しか来なかった。
 男女別にカウントするならそれぞれたったの3人だ。
 こんなに空いていることは滅多にないそうだ。
 なんか昨日のラムネ温泉館でも同じような台詞を聞いたな。

 泡が楽しくてなかなか上がれない。
 泡と戯れるのは梱包材のぷちぷちを永遠につぶしているような楽しさ。
 でも男湯の方からもう上がるという声が聞こえてしぶしぶ湯船を出た。


七里田温泉の下湯がどのくらいシュワシュワしているか、お分かりいただけただろうか?


 出てみたら体が冷えているのが判った。
 体温ぐらいのお湯だから入っている間は寒さを感じなかったけど、脱衣所に移動したら冷え冷えとした。
 あんなに長いこと入っていたのに実は全然あったまっていなかったと実感した寒さ。
 やっぱり夏じゃないと私には辛いかもしれない。

 七里田温泉館に戻って鍵を返すと、奥さんは「今日の午後からはテレビの取材が入っている」と教えてくれた。
 取材とかち合ったりすると入浴できなかったりするよね。午前中じゃなくてよかった。



3-8久住高原コテージ満天望温泉は時間が合わずへ続く


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