◆◇九州温泉巡り旅行記◇◆
阿蘇-長湯温泉-黒川温泉
4.霧の中の阿蘇火山博物館
途中の展望台で辺りを見回すも真っ白で何も見えない。
道路を渡って反対側を見てもやっぱり何も見えない。
ちらほら車が停まって降りてきた人たちは一様に溜息をつく。
本当は草千里とか烏帽子岳とか米塚とか見えるはずなんだよね。巨大プリンみたいな米塚、見てみたかったな。
草千里は修学旅行で観光バスから見たことをうっすらと覚えているけどそれだけだしなぁ。
さらに登ると阿蘇火山博物館に着いた。
かなり霧が深くなっていて近くの建物もうすぼんやりとしか見えない。
ドライブインみたいな作りだったのでそのまま駐車場に入ったら、駐車場が有料でがっかりした。
だってこの天気じゃここに車を停めても何も見えないし。二人で入らなきゃ良かったかななんて話をした。
建物はちょっと古そうな感じで、中はほとんど観光客がいなかった。天候のせいが大きいと思う。
火山博物館というものがどんなところなのかはわからなかったが、パパはロープウェイ乗り場の方に今流行りのプロジェクションマッピングの施設があるみたいだからそっちに行くかと言い出した。
それで軽く土産物を見ただけで阿蘇火山博物館は後にした。
火山博物館の駐車場前には草千里園地の乗馬受付があって、10頭ほどの馬が暇そうに繋がれていた。
天気がいい日だったら草千里で乗馬って気持ちが良さそう。今日はそんな日じゃないけどね。
ここまで来れば阿蘇山ロープウェー乗り場まで車ですぐ。
益々霧は深くなってきている。夕方みたいにあたりは薄暗い。
確かに昨日なら午前も午後も阿蘇山のてっぺんまで見えていたので、登っても景色が綺麗だったろう。もちろん晴れた昨日に高千穂を訪れたことは後悔していない。
そもそも九州地方に於いて今年の夏はあまりにも晴天率が低く、日照不足で農作物も心配だが観光業も大ダメージを受けていた。
昨日みたいに晴れた日は8月でも数えるほどだったと言うから、今日がこの天気でもとりたてて不運だったというわけでもないようだ。