◆◇桜の古都巡り◇◆
京都観光旅行記
平野神社は今回の京都旅行で桜に関しては一番驚いたところだった。
今日一日見て回って、仁和寺も龍安寺も満開の桜が素晴らしい景観を作っていたし、歩いていてもバスに乗っていても、京の町のあちこちを桜が彩っていたし、もう十分に桜の古都を堪能したつもりだった。
それをあっさりと覆したのは平野神社だった。
もう、もう、それはそれは信じられないほどの桜だった。
桜の洪水と言ってよいかも。
狂い咲きと言わんばかり。
笑っちゃうほどの桜だった。
満開の桜は天空の全てを覆い尽くさんばかりに花弁を広げ、風に舞い、地面を塗りつぶした。
そして境内はお祭り騒ぎだった。
本当にお祭りだったのだが、それにしてもお祭り騒ぎという言葉がこれほど相応しいとは。
桜の季節に京都に来てよかった。
桜の季節に平野神社を訪ねてよかった。
地元の人は花見の季節の度に平野神社に来て敷物の上で飲み交わしどんちゃんやるんだろうな。
さくら、さくら、さくら・・・。
東京にも桜の名所は多々あるけれど、とてもこの平野神社のパワーには敵わない。
平野神社の朱塗りの鳥居を潜るまでは、ちょっと大きめの神社なのかなというぐらいの認識しか無かった。
鳥居から先参道の両側はぎっしりとお祭りの屋台が並んでいて、人も多いので参道がかなり狭く感じる。
その狭くなっている参道を進み始めるとうわぁっと桜が・・・
進むにつれて両側の屋台はどんどん参道に迫ってきて、もうすれ違う人も含めて満員電車の中のようなありさま。頭上を見れば空を覆い隠す満開の桜の枝。
その中を進んでいく。
お祭りの喧騒が気分を高揚させ、なんだか三人で笑いながら歩いた。