◆◇桜の古都巡り◇◆
京都観光旅行記
もう一度元来た道を戻って地下鉄の改札口前まで来ると、ちょうどさっきとは反対側の通路の天井に「市バス・地下鉄案内所」という表示が見えた。
市バスの案内所?
もしかしたらこっちで手に入るかも。
娘たちには改札前で待っていてもらうことにして、私は一人で早足で歩いた。あっ、これも思ったより距離あるわ。
ようやく見つけた案内所は、やはり思っていた観光案内所のようなものではなく、3人ほどの係員が立っていっぱいぐらいのごく小さなスペースで、しかも既に7、8人の観光客が並んでいた。
どうも案内所と言っても一日乗車券などチケットを売るのが主な仕事のようである。
まあ探していたのはバスの乗車券なので大人しく並んだ。そして順番が来たところで、乗車券の使える範囲と期間について教えてもらって無事必要な乗車券を入手することができた。
購入したらまたまた元の地下鉄改札に戻る。
「とっくに乗るはずだった電車は行っちゃったよ」とレナ。
だよねぇ。
最初からいきなり計画崩れまくりだ。
まあなんとかなるさ。
とりあえず先へ行こう。
京都の町は碁盤の目だとよく言われる。
横のラインは数字。
その昔、大内裏のあった一条から南に下って二条、三条、四条・・・と来て、ちょうど京都駅のある辺りが八条。
縦のラインはそれぞれ名前がついていて、京都駅から京都御所の方へずどんとまっすぐ伸びているのが地下鉄烏丸線の通っている烏丸通。
今から向かうヴィラージュ京都のある四条大宮は、鉄道でアクセスするならばまず地下鉄烏丸線で京都駅(八条)から四条まで上がり、四条で阪急京都線に乗り換えて大宮まで西へ移動する。
文字で書くと簡単なようだが、烏丸線から阪急京都線への乗り換えは思ったより面倒だった。
かといって荷物を持って歩くにはちょっと遠い。
四条大宮は便利な場所だと思っていたが、意外と面倒だなとその時は思った。
翌日辺りになるとバスを使えば一本で、しかも市バス一日乗車券も使えると言うことに気づくのだが、この時は京都駅からバスに乗るにはまず荷物を抱えて行きたい方面行きのバス乗り場を探さなければならないということからしてハードルが高かったのだ。
とにかくとにかく荷物を転がしながら都会的な地下鉄である烏丸線に乗り、何やらローカル臭漂う阪急京都線に乗り換え、地上に上がって風の強い出口からビルの外に出ると、そこは道幅広くビルの立ち並ぶ変形五叉路だった。
宿泊予約を入れたときに旅行代理店が送ってくれた地図をカナが取り出す。
左前方には京福電鉄嵐山線の四条大宮駅が見える。右方向へは手前に少し細い道、奥に広い道。ということは、ヴィラージュ京都へは目の前の横断歩道を二本渡った正面・・・。