◆◇桜の古都巡り◇◆
京都観光旅行記
9時48分、予定通り京都到着。
日本の鉄道の時刻厳守は素晴らしい。
東京駅ではまばらに空いていた席は品川、新横浜と停車してほぼ満席になっていたが、京都駅では多くが荷物を手に席を立ち、ぞろぞろと列を作って降車口へと移動を始めた。
事前の予定では京都駅に着いたら約10分で烏丸線に乗り換えて、さらに四条で阪急京都線に乗り換えて、大宮駅前のヴィラージュ京都で荷物だけ預けて、大宮駅で降りてから20分程度で四条大宮バス停から御室仁和寺方面行きのバスに乗るつもりだった。
というのは、四条大宮から仁和寺に行くバスが一時間に3本程度しか走っていなかったからだ。それに合わせて予定を立てたのだ。
しかし、新幹線の中でもう一度考え直した。
京都での移動がどんな風になるか適当にプランニングしてみた結果、バラバラに乗車賃を払うより電車やバスの一日券を購入した方がお得なんじゃないかと思い始めたからだ。
京都のバスの一日乗車券には二種類がある。
市バス専用の一日乗車券 500円
市バス+地下鉄・京都バスなどの共通一日乗車券 1,200円 ちなみに共通二日乗車券は2,000円。
最初は泊まるヴィラージュ京都への移動に随時地下鉄を使う可能性もあるかと思って共通乗車券の3日券や4日券は無いかなぁなんて考えていたのだが、よく考えたらとりあえず毎日市バスのみの500円券にして、大原に行こうと思っている日だけ共通乗車券にするのも有りだと思い始めた。大原行きのバスは市バスではなく京都バスだから。
単純に考えて、500円の市バス専用一日乗車券は市バスに3回乗れば元が取れる。
最終日だけもしかしたらほとんど市バスを使わずに移動するかもしれないので保留として、500円の市バス専用を2日分、1,200円の共通一日券を1日分購入すればいいみたいだ。
ということは、京都駅に着いたらヴィラージュ京都に移動する前に各種一日券を入手した方がいい。
やっと話が戻ってきたが、そういうわけで私は新幹線を降りたら、まずは割引乗車券を扱っていると思われるインフォメーションセンターを探すことから始めた。
京都駅でのインフォメーションセンター探しは正直うまく行かなかった。
まず新幹線のホームから改札まで移動する間に、自分はインフォメーションセンターの表示を見つけることができなかった。
京都駅は東京のターミナル駅ほどの複雑さは無いもののそれなりに大きな駅だ。改札は複数あるし、それぞれ離れている。
どこに移動して良いのか判らず、とりあえずこの次の移動先である地下鉄烏丸線乗り換え方面の改札を目指した。
改札を出るまでインフォメーションの場所は判らないままだったので、改札を出てからすぐに地下鉄の改札には入らずにインフォメーションを探してうろうろと歩き回った。
やっと天井から下がった表示板にインフォメーションの文字を見つける。しかしこれがまた思ったより遠い。
京都駅の外周を時計回りにしばらく歩いた。位置を考えると地下鉄乗換の改札を出ない方が近かったと思われる。
ようやくインフォメーションの前に着くと、そこはJRのインフォメーションだった。
丁寧に入口横に、ここではバスの一日乗車券は扱っていないという張り紙が貼ってあった。へなへなと力が抜ける。
違うんだよ、わたしが探していたのはJR専用のインフォメーションじゃなくてもっと汎用性のある観光案内所だよ。
京都の観光マップとかパンフレットとかが置いてあって市バスの一日券が売っているような・・・。
ここがそうじゃないって知っていたらわざわざ大きな京都駅を半周したりしなかったよ。
張り紙には一日券を扱う観光案内所の位置も記されていたが、それはさらに先へ歩いた2階だった。
つまりそこまで行ってから地下鉄乗り場まで戻ると、完全に駅の外周を一周してしまう。
車輪の着いたキャリーバッグを引きずり既に疲れた顔の娘たちを振り返る。
「まだなの?」と問われる。
うーん・・・
悩んだ結果、張り紙に記された観光案内所へ行くのはやめにして、地下鉄の改札に戻ることにした。一日乗車券はどこかで手に入るだろう。時間ももったいないし、もう駅の周りを回るのは嫌だ。