そのまま歩いて次は
七繰の湯を目指す。
渋温泉の大通り沿いとは言え、正確には大通りは土産物屋の小松屋のところで右にカーブして、変形三叉路になっている。
そういう意味では脇道とも言えるかもしれない。とにかくできるだけ直進の道を選んだ。
七繰の湯はコンクリートの四角い建物だ。造りは今日入ってきた今までの外湯と違って飾り気は無いが、木製のドアや外壁に貼られた格子状の木の枠があるので近づくとやはり渋の外湯らしさがある。
ここで初めて地元の人と一緒になる。3人ほどが入浴していた。
挨拶をして掛け湯を始めると、「ここのお湯は熱くないわよ」と教えてくれた。
渋の外湯はどこも熱いものなー。
そうか、七繰の湯はそんなに熱くないのか。その時はそれで納得した。入ったら本当にちょうど良い温度だったから。
細かいタイル張りの浴槽で、角に湯口が付いている。
お湯は無色透明だが、たまに特徴的な真っ黒な湯の花が浮かび上がってくる。
七繰の湯は渋・湯田中辺りに多いべたつく感触が無くさらりとしている。