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晩秋の草津旅行記

6.八ッ場ダムは誰にとって必要なのか?







草津を下る道。前方に雪をかぶった浅間山。



 今朝も書いたように、もう今日はどこの温泉にも立ち寄らず真っ直ぐ帰宅する。
 パパは渋滞回避のため。
 私は今朝の時間湯を流してしまわないため。
 真っ白な浅間山、もう葉の落ちかけた吾妻渓谷、見慣れた景色がどんどん遠ざかる。
 川原湯温泉への曲がり角を過ぎる。
 そこでふと、行きに新しい橋を渡ったことを思い出した。
 川原湯近くで吾妻川を渡る今までの橋は狭かったが、新しい橋ができたことにより一方通行になって走りやすくなった。
 それはよいのだが、この辺り、まもなく全てダムに沈むはずではなかったか。
 どうして今更新しい道や新しい橋なんて作るんだろう。
 そんなことより、八ツ場ダムが完成した後に通る国道や鉄道の線路の方は作っているんだろうか。
 いやいやそれより、本当にダムなんて必要なんだろうか。
 結局そこに行き着いてしまう。
 いろいろな人の思惑や事情があるのは判る。
 でもそれでも、一度全てを水底に沈めてしまった後では取り返しがつかないのだ。
 本当に必要なの?
 誰にとって必要なの?
 補償金の問題だけなら、お金を出せば済むのではないの?
 それ以外の必要性なんて、ダム工事関係企業に今後払い続けられるお金をその企業が受け取れなくなるということ以外に何かひとつでもあるの?
 この道を通る度に思う。
 大型トラックが日夜行き来して、川沿いにモンスターのような建造物が年々大きくなっていって、誰も止められない計画だけが10年先、20年先までずっとレールの上を走っていく。
 これは本当に私にもあなたにも良いことなのか?



新しい道路はちゃんと作っていると後からyuko_nekoさんから教えて貰いました。でもそれでも沈む場所にもいまさら新しい道を作って・・・で、どうするの?




3-7あがつまの里とこんにゃく茶屋へ続く


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