草津温泉・時間湯体験旅
道々、どこか朝食を食べられそうな場所を探してみたが、どこも準備中。
お昼時にならないと営業を始めないようだ。
・・・そうだ。
私たちを草津に誘ってくれた晶ちゃんに聞けばどこか良い店を教えてくれるに違いない。
彼女は毎週末、草津に通っているから草津のお食事処には詳しいはずだ。
それに今週は既に金曜日の夜から草津入りしているはずだ。
巧くしたらどこかで落ち合えるかもしれない。
トゥルルルル・・・。
何度か呼び出し音。
出ないみたい。
携帯の電源は入っていて電波も通じる場所にいるようだけど、出られないみたい。
もしかしたら時間湯中なのかもしれない。
諦めて再びあてもなく西の河原公園方面に戻ることにした。
パパが公園なら何か軽食があるかもしれないと言う。
うーん、どうだったかなぁ・・・以前行ったときの記憶を紐解いてみたが、どうも期待薄だ。
公園手前の店では漬け物や湯の花を売っていて、ここでも試食用の漬け物を勧められる。
いや、食べたいのはちゃんとした朝食で試食ではないのだが。
公園入り口で決心した。
「パパは子どもたちと中に入っていて。さっきの饅頭屋に行って一箱買ってくる。もし公園内に朝食を食べられそうな所があれば饅頭は土産に持ち帰ればいいし、見つからなければ公園内で饅頭を朝食代わりに食べればいいや」
何だか何度も草津ガラス蔵の前を行ったり来たりしているみたい。
小走りで饅頭屋へ。
とりあえず丸井堂というところで試食用をひとつもらって食べてみてから店の中に入った。
本当はこういう強引な試食は好きじゃないんだけど仕方ない。
一番小さい一箱を買ってさっさと店を後にした。
西の河原公園の入り口まで戻ってきたところで、腰にぶらさげた携帯電話が鳴っていることに気づいた。
「あっ、晶ちゃん」
「さっき電話くれたでしょ」
「うん、実はもう草津に着いているんだけど、どこか朝食を食べられるお店を教えてもらえないかと思って」
「あっ、ちょうど私、今朝食を食べ終えた所なんですよ。五郎次というペンションがあって500円で朝食が食べられるんです。後は・・・私が今からお茶を飲みに行こうと思ってるんだけど、湯畑のイタリアン・トマトも朝からオープンしてますよ」
そりゃあいい。