秋の駒ヶ根キャンプオフ日記 最終日


9月23日(月)

 昨夜はかなり冷え込んだが、朝起きたら、雨は降っていなかった。朝早いうちは雲も厚かったが、テントなどたたんでいるうちに、少し青空も見えてきた。

 朝ごはんは昨夜のしし鍋ベースのうどんと、トーストに野菜炒め。


 今日はどうしようか。帰る前に遊んで帰りたいよね。

 れもんとメタさんの提案は、赤いそばの花が見たい。
 駒ヶ根ニュースという、無料配布の季刊新聞に、この地方には非常に珍しい赤そばが栽培されていると載っていたのだ。

 早速、赤そばの情報を仕入れようと、JA伊那の駒ヶ根ファームスにあるインフォメーションへ。
 しかし、そこで聞いたところ、赤そばを栽培しているのは箕輪町の方で、はっきりしたことは判らないとのこと。
 ちょっと遠いし、はっきりした情報も無いということで残念ながら方向転換。
 せっかく駒ヶ根ファームスに来たのだから、ここの工場見学もしていこう。


 ここでできる見学は、パン工場、ハム・ソーセージ工場、牛乳工場とのことだったが、こちらもマルスウィスキーと同様、ガラスの向こうから勝手に見て行ってくださいというシステムだった。
 規模も非常に小さく、そのとき稼動していたのは、ドリンクヨーグルトの瓶詰めぐらいだったので、ここの見学は、来たついでにするならいいけど、それを目的にするというほどのものではないという感じ。


 瓶詰め作業中。量が少ないから、手動の部分が多い。



 駒ヶ根を離れる前に、どこかに赤そばの花はないかと、車でそのあたりをぐるぐる回ってみる。
 どこへ行っても、白いそばの花ばかり。でもみんなで、赤そばはないかと目を凝らしてドライブしたのも面白かったかも。

 帰る前に一風呂。
 狙っていたのは、142号線沿いの小渋温泉。とにかく見晴らしが良さそうで、今回の初日の宿泊先候補のひとつでもあった。
 駒ヶ根の中心地を過ぎて、天竜大橋を渡ると、かなりのぐねぐね道。ダンナは「秘湯好きに選ばせるとこれだから」と言う。
 …ごめんってば。

 突き当たりで国道に入る。峠を越えて少しカーブはゆるやかになってくる。
 体が浮くほど塩分が濃いという鹿塩温泉への分岐を過ぎて、大鹿村の中心地を抜けてすぐ、小渋温泉に至る道。曲がり角には看板があるので判りやすい。
 なんだか日が差してきた。青空を見ながら露天風呂に入れるかな。

 いかにも秘湯っぽいたたずまいだが、駐車場は他県ナンバーでいっぱい。人気があるのだろう。 

 駐車場から階段を下りて、小渋温泉 赤石荘の入り口。
 入ってすぐ右手、帳場の正面にすぐ開け放たれたドアがあり、露天風呂の入り口が見えている。
 男女別の入り口にはスリッパがいっぱい。先客が多いようだ。

 脱衣所で服をぬいで出てみれば、もういきなり露天風呂。いきなり絶景。広告に偽り無し。

 画像の浴槽の手前にカランがいくつかある。
 シャンプー、ボディーソープも備え付けられているが、見ての通りふきっさらしなので、洗っているとまあ、寒いこと寒いこと。子供たちも「寒い」を連発。

 湯は嬉しくなるくらいにゅるにゅるで、底の色のせいか、青みがかって見える。
 ごくわずかな硫黄の匂いに、わずかな鉄臭。微妙な塩味。

 源泉温度が低いから、沸かしているのだろうが、とても良いお湯。
 それに景色が最高。
 こういうところこそ、本当はのんびりしたいのだな。
 そういうときに限って、子供がトイレに行きたいから早く出るとか言うのだな。
 ああ、紅葉の時期とかもの凄い迫力だろうなぁ。いつか来たいなぁ。



 帰り道、小渋湖の横を通る。ダム湖だが、ここも綺麗だ。このあたり、川に沿って渓谷が深く切れ込んでおり、本当に景色が良い。

 松川ICでみんなお別れ。東へ帰る人、西へ帰る人。
 来年もまたここでキャンプしよう。楽しかったよね。今回は参加してくれてどうもありがとう。


おしまい


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