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キッザニア X キッザニア キッザニア甲子園グランドオープン体験レポート

*02*



次にようやく列が動き出したのは11時32分過ぎのことだった。
先頭が入場してからゆうに10分以上が経過しているどころか、本来ならもう中に入って仕事も始まっていると思っていた11時半すら過ぎている。

この時間に前から10組目程度が入るか入らないかなのだから、もう11時半開園なんてできるわけがない。

ららぽーと甲子園からいったん外に出て、それから外に面したエスカレーターを上がってキッザニア甲子園の建物に入るわけだが、まずららぽーとの出口でセキュリティチェック、それからもうその場で子供たちに地図や50キッゾのトラベラーズチェックが渡された。
トラベラーズチェックの柄はキッザニア東京のものと違ってカラフルだったが、もうそんなものじっくり見ている暇も無い。

急いでエスカレーターに乗る。
もう急いだって仕方ないのだが。
頭の中は真っ白。
何でこんなことになったんだか。



エスカレーターを登り切ると、わーっと多くの人がロープを囲んで拍手しているのが見えた。
キッザニアのおえらいさん方や、マイクやカメラを構えたプレスの人たちだ。
オープンおめでとうと言っているらしい。
でもその拍手と歓声の中を私は子供の手を引いて強張った顔のまま足早に通過した。

・・・今思い出しても恥ずかしい。

せっかくのお祝い事だったのに。

せめて・・・ああ、せめてあそこで足止めしたときに、みんなに事情を説明してくれれば。

オープニングセレモニーにも入れない一般客が何で早く来たかって言えば人気のお仕事の初回に入りたいからに他ならない。
待ち続けて速攻で入ろうとした時に、列は目の前で止められて、その前の人たちは悠々入って行っちゃって、私たちは説明もないまま10分も足止めされて、その間に入りたかったところは定員いっぱいになっちゃったって聞かされて、私はもうしょっぱなからブルーになっちゃったのだ。
勝負にもなりゃしない。



後からキッザニアの中の人にいろいろ教えてもらった。

入場カウンターの機械の故障とかそんな理由じゃなくて、報道陣が先頭のお客さんたちをゆっくり追跡して撮影したいからとか、後続の入ってくるようすを固定して撮影したいからとか、そんな理由で足止めされていたのだった。

グランドオープンはお客様のための日じゃなかった。
キッザニアにとっては、外に向けてマスコミに宣伝してもらうための日だったんだ。
はぁ〜。



カナはホテルの仕事がやりたいと言っていた。
ホテルパビリオンも東京には無い。
電車やすし職人ほどは混まないが、やはり東京からの遠征組が多ければ当然人気は集中する。

Jちゃん一家も最初の仕事はホテルを狙うと言っていた。
向こうも電車などにも興味はあったようだが、スタートが遅れた時点で初回に入れそうなところに照準を絞ったようだ。
だからJ父さんがカナもホテルに連れて行ってくれるという提案をしてくれたが、入場カウンターが別々だと待っている間に出遅れるかもしれない。

幸い、ムーミンままさんのななちゃんも最初の仕事はホテルにすると言ってくれたので、カナはムーミンままさんにお願いすることにした。

私は駄目もとでレナを連れて電車に向かった。
阪神電車の受付は、園内に入って左へ向かい、最初の階段を登れば目の前だ。
並んでいる間、何度も道順を反芻したのも今はもう無為だが、とにかく誰か諦めて空きが出たかもしれないとほとんど無い可能性に賭けて電車の受付に急いでみた。

・・・しかし、やはり電車は初回の定員いっぱいまで並んでいた。
2回目の最初になる。
とりあえずレナをベンチに座らせたが、やってきたスーパーバイザーが言うには電車は体験時間が40分と他より長めなので、2回目が始まるのはずいぶんと後になるとのこと。
私は途方に暮れてしまった。




レナはメロンパンを作るベーカリーのお仕事の2番札をもらった
電車の初回に入れなかったものの、せっかく前の方に並んだのだからそれを生かしたいという気持ちが強く、でもなまじまず電車に走ってしまったのでこのロスの時間を考えると、もう人気のところはどこも初回に入れないかもしれないと泣きたくなってくる。
どうしよう・・・。

そこへ、救いの神、こしよさんが来てくれた。

こしよさんは「レナちゃんがやりたがっているって言っていたメロンパンにならまだ入れる」と教えてくれた。

「こっちこっち」
先導してくれる。
「あそこだよ、あそこに並んで」
幸いベーカリーは一見東京にあるパン工場と同じ見てくれなので、東京遠征組には見向きもしない人が多かったようだ。
実は同じパン屋さんの仕事でも、ここはクロワッサンを作る東京と違ってメロンパンが作れる。

電車に入れなかったレナも私もまだ立ち直っていなかったが、とにかく路頭に迷わなかったのはこしよさんのおかげだった。




こちらは消防署。これは一階の設備だが、受付は二階にある。

こちらは建設現場。東京と違って橋や塔を作る。



ドンクはキッザニア甲子園内にお仕事パビリオンだけでなく、パンを売る店舗も展開していた。
つまり、お昼や夕食や軽食に、保護者もドンクのパンを食べることもできるわけだ。
パン好きの私にはこれはちょっと嬉しい。

他にキッザニア東京と違うところで、コーヒーショップのタリーズも入っている。
ピザーラと総菜屋デリカテッセンは東京と共通。
モスバーガーのハンバーガーショップはお仕事パビリオン・店舗ともに甲子園には入っていない。




消防署と消防車。手前のスーパーバイザーのユニフォームは建設現場。

キッザニア東京には無いホテルパビリオンの一階。
一階はバンケットルームで、二階は宿泊フロントになる。




印刷工房も東京とはまったく違ったお仕事。

こちらは宅急便の宅配センター。




ここは電力会社。なんとなく東京よりカラフル。

警察署のスポンサーはぎりぎりまで発表にならなかったが大阪ガスだった。キッザニア東京と同じで刑務所が隣接(この画像にマウスを置くと見える)



予想通り、すし職人が体験できるサトレストランシステムズのお寿司屋さんは大人気。
この日も2組以上先まで並んでいることが多かった。

なお、簡単に見て回ってキッザニア甲子園のキッザニア東京と違うところはこんな感じだった。
  • 各パビリオンの中が広い
  • パビリオンの子供の働く場所が保護者の見る場所からかなり近い、とても見やすい、おまけにガラス張りの所が増えたり、直接見ることができるパビリオンが増えた
  • その結果、キッザニア東京より、はるかによく見えるようになったパビリオン パイロット、キャビンアテンダント、裁判所、消防署、運転免許試験場、テレビ局、街時計など
  • ごく一部、キッザニア東京より見にくくなったパビリオン 商店街関係、開腹手術など(まったく見えないというわけではない。あくまでもキッザニア東京と比較して見え辛くなったものを挙げた)
  • パビリオンの中が広い代わりに通路が狭い
  • 大通りなど通路が狭いので、消防車などの車両通行時にひかれそうになる(車両自体も東京よりスリムにできているが)
  • 人気のお仕事の受付が比較的2階に集中している(寿司屋を除く)
  • 大人気お菓子工場の前の通路があまりにも狭すぎ(東京における商店街通りのようなことになっている)
また気がついたら追記することにして、レポートを先に進めよう。

【2009年4月追記】
ななぱどれさんとhanaさんから、キャビンアテンダントは基本的にモニター鑑賞のみとなったと情報を頂いた。非常に残念である。(それでもキッザニア東京よりは見やすいと思う)
また、hanaさんからお菓子工場前だけでなく消防署前の通りも狭すぎるのではないかというお話を伺った。尤もだと思う。


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