*08*
キッザニア東京の閉園は9時。 そして大半のお仕事の所要時間は30分前後なので、どんなに空いていても定員割れしていても、8時半にはほとんどのお仕事が最終募集終了となる。 これが混雑している日だと、人気のお仕事は7時過ぎから順次募集終了となり、8時前後には目ぼしいお仕事のほとんどが終了してしまうことも珍しくない。 しかし今日はがらがらなのだから、8時半まではたぶん仕事は選び放題だ。 但し、8時半を過ぎればたとえ今日とて急速に選択の範囲は狭まることになる。 1時間遅れでやってきたのだから、せめてラストはぎりぎりまで仕事をしたいと思うのが人情。 さて、ラスト・・・残すところ48分。 果たしてあと二つ仕事を入れるのは可能だろうか。 そうそう、レナがどうしようどうしようと右往左往しているうちに、片づけを終えて店員のカナもビューティーサロンを終えて出てきてしまったのだった。 結局二人一緒に行動することになる。 この時点の時計の針は8時12分を示していた。 「声優は駄目だったけど、あと二つ、今日やる予定のことが残っているじゃない」 というわけでやってきたのはカーエリア。 カナが何故かぽっかりと未体験だったガソリンスタンド。 |
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ガソリンスタンドでは男の子が一人きりで体験中だった。 待つためのカーエリアの中のベンチには誰も座っていない。 スーパーバイザーは10分ぐらいの待ち時間だと言った。 ガソリンスタンドの仕事は20分前後。 今から10分待って、20分仕事をすると、8時42分。 うーん、最終回のスポーツクラブの募集すら終わっている時間だ。 「どうしますか、やってみますか? 今ならまだどのお仕事も入れると思いますよ。ガソリンスタンドの後はもうみんな終わっちゃっているかも」とスーパーバイザー。 ・・・悩みどころ。 カナが「ビルクライミングも行かなきゃいけないんだよね」と焦った声を出す。 「・・・ガソリンスタンドが終わったら速攻でビルクライミングに行ってみなさい。もしもう終わっていたら、カーエリアに戻ってきてレンタカーに乗りなさい。レンタカーは流石にこれだけ空いていればその時間でも乗れると思う」 二人がカーエリアのベンチに移動してから私はビルクライミングの様子を見に行ってみた。 |
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ビルクライミングの身長制限が変わるのは、コースが変わるからということだが、いったいどんな風にコースが変わるのか気になる。 |
ビルクライミングとビルメンテナンスは共通のパビリオンで行う。 以前は前半がビルメンテナンス、後半がビルクライミングといったようにスケジュールを分けていたが、今は同時進行することもある。 行ってみると、ちょうど最終回のビルメンテナンスチームがお仕事を始めるところだった。 ビルメンテナンスは30分掛かるが、ビルクライミングは20〜30分となっている。 だからビルクライミングの方はまだぎりぎり閉め切られてはいなかった。 カナたちがもし、8時40分ぐらいにガソリンスタンドを終わらせることができれば、もしかしたら間に合うかもしれない。 といっても、カナの身長はぎりぎりだと思うし、レナの身長は絶対に足りていない。 レナの仕事は別に探さなきゃいけないし、カナも測ってみた結果アウトということもありうる。 この時間帯は一刻一秒を争うので時間のロスは避けたい。 どうするのがいいだろう・・・。 |
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8時20分にカーエリアに戻ったら、もうとっくにガソリンスタンドの仕事は始まっていた。男の子一人を加えて3人。 |
予定時間より早めに始まってラッキーかも。このペースならビルクライミングに入れる可能性も有り。 |
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オーライオーライ |
いらっしゃいませーっ |
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レンタカーのお客さんを誘導してガソリンを入れる。 それから窓などの清掃も。 ノズルはガソリンを入れているときリアルにガコガコ動くらしいよ。 |
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最後もありがとうございましたーっと元気よく。 気持ちよく帰ってもらって、またここに来ようと思ってもらえるように。 そのときガソリンスタンドを見ていた私の後ろを街時計衣裳のスーパーバイザーが通りかかった。 あれ? 今のは? 実はさっき一度仕事を探しに2階の街時計を見に行ったのだ。 というのは、街時計にはレナが一番最初に名前を覚えたスーパーバイザーのアキさんがいらっしゃるから。 アキさんは、レナがバスガイドをやったときに担当してくれて、その後、街時計をやったときに再会した。 毎日毎日大勢の子どもが体験に来るのだから、向こうはもうレナのことを覚えていないと思うが、レナにすると最初に顔と名前を覚えてくれたスーパーバイザーということで気になっているらしい。 しかし、街時計の壁に担当スーパーバイザーとしてアキさんの写真は貼ってあったが、その時はご本人が見当たらなかった。 その写真の人だと思う。 たった今、私の後ろを通ったのは。 |
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アキさんは、カーエリアの真ん前で女の子をスカウトした。 「街時計の最終回、やってみませんか?」 女の子の横にいたお母さんが待ち時間などを聞いた。 「今からだと5分ぐらいで始まります」 アキさんにスカウトされた女の子とそのお母さんは、アキさんに連れられて建設現場横の階段を上って行ってしまった。 ・・・そうだ、レナの最後の仕事には街時計がいいかもしれない。 アキさんがいたし、街時計の最終募集は8時35分。 ぎりぎり間に合うかも! 但し、スカウトして回っているということは、すぐにいっぱいになっちゃうかもしれない。 あ〜、果たしてカナはビルクライミングに、レナは街時計に入れるんだろうか!? |
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キッザニア東京体験レポ 冬の平日がらがらキッザニア9へ続く
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