キッザニア X キッザニア 夏休み混雑のキッザニア2

*05*



12時35分頃、前後してレナのラジオ局とカナの印刷工房が終わった。

そして今度こそカナに(レナはおまけで)ガソリンスタンドかカーメンテナンスをしてもらおうとカーエリアにやってきたら、なんと出版社を終えたばかりのSちゃんが先に並んでいた。

これで三人がカーエリアに揃った。

しかもSちゃんはカナやレナよりちょうどひとつ分多く仕事をこなしている。

Sちゃんは運転免許を取りに来ていた。
カナとレナは二人揃ってカーエリアに来たことで、レンタカーに乗ると言い出した。
先日二人で乗って楽しかったようだから。



流石に私はこれには反対した。

「今、レンタカーに乗らない方がいい」

理由は単純。
レンタカーは閉園ぎりぎりまで受付をしていることが多い。
だから最後に回すべき。
でもそれだけでは納得しないからこう言った。
「レンタカーはSちゃんが免許を取り終わってから一緒に乗ってもいいんじゃない?」

二人は仕方なくカーメンテナンスを担当するカーライフサポートセンターをやることにした。
ガソリンスタンドと比較すると、カーライフサポートセンターはいつも空いている。
カーディーラーほどではないが。

30分待ちと言われた。
30分は日頃の人気からすると短くないが、今日の待ち時間平均からすれば長くもないだろう。

ちなみにSちゃんの並んだ運転免許試験場も30分待ちだった。

タイミングっていうのはあるんだよね。
カナとレナは30分待ちと言われたけど、その回には他に誰も並ばなくて、結局カーライフサポートセンターは定員4人のところ、姉妹2人だけで体験していた。
全体的には混んでいるんだから勿体ないなぁ。




今日のボトムスはロングスカートだったけど、つなぎに押し込んでいた。
子供たち3人が3人とも30分の待ち時間に入ったので、私はここでSちゃんのママを誘って昼食にした。

デリカテッセンでサンドイッチやライスロールを買って劇場へ。
今日も今日とて園内のテーブル席はどこも空いていなかったので、いつもの劇場でランチ。
Sちゃんのママもこんなところで食事ができるとは知らなかったと感心していた。
但し、舞台では何もやっていない時間だったが。

30分待ちと言われたけれど、実は信用していない。
カナたちが並んだときに、既に前の回は仕事に入っていたし、カーライフサポートセンターの仕事は速ければ20分そこそこで終わる。
30分のつもりでのんびりしていると見損ねてしまうかもしれない。

慌ててカーエリアに行くと、案の定1時5分には、もうとっくに二人の仕事がスタートしていた。



この頃のカーエリアが大穴。
ガソリンスタンドも空いてるし、カーメンテは誰もいない。
カーディーラーも。

二人でやらせたのは正解だった。
車関係に興味の無かったカナも妹と二人だったので気楽にできたようだ。





さて、Sちゃんの希望ははんこ屋、パン屋、インテリアプランナー、出版社、運転免許証で、なんとこの混雑の中、はんこ屋をのぞいてパーフェクトに回っている。

残るははんこ屋のみ。

だけど人気のはんこ屋は、いつのぞいても2回先まで誰か待っている。
なかなかタイミングが合わない。

しかし、このときちょうどはんこ屋の次の回に誰も待っていなかった。
おお、これはラッキー・・・じゃないや。Sちゃんはまだ運転免許試験場にいる。
駄目だ。
でも運転免許が終わった後に、レンタカーに乗らずに真っ直ぐ出てくれば間に合うかも!!

なんて思って振り返ったら、目の前で花屋に「募集終了」の看板が出された。

・・・ええ〜っ。もうそんな時間?



時計を見たら、1時25分。
閉園まであと1時間半ぐらいしかない。

ということは、もうラストの仕事まで見越して行動しなくては。
この時間帯が一番難しい。

と、うろうろしているうちに、はんこ屋も募集終了になってしまった。
まだまだ時間がありそうだが、終盤は削り途中のはんこを全て完成させて、ラスト30分ではんこを作った子供たちに引き渡せるようにする作業があるから募集は早めに終了するのかもしれない。

というところで、カナとレナがカーライフサポートセンターを終わって出てきた。

「もうあちこち募集終了の看板が出ている。迷っている時間は無いよ。とにかくまだ募集しているどこかに決めて」
レンタカーは後回しというのがもう既に二人にも判っているようだ。
二人は焦りながら空港前を通り、歯科医院の前に来た。
ここまでの道のりでは、どこも定員以上が並んでいた。

歯科医院にはまだ3人しか並んでいない。
歯科医院の定員は6名だ。



レナはえーっと言う顔でちょっと躊躇した。
カナはここがいいと、珍しくさっさと決断した。
カナが並んだのでレナも並んだ。
二人が並んだか並ばないかのうちに、もう二人の女の子がやってきて、その横に付いた。

それから少しして、ようやくスーパーバイザーが中から出てきた。
ベンチにいる子供たちの数を数えて、後ろの二人に言った。
「あと一人しか入れません。もし二人で一緒にやるならば次の次の回になります。でもその回が最後になると思います」
二人の子は悩んだが、結局やめた。
キッザニアにはこういうドラマが多い。

二人が抜けた後、すぐにもう一人来て、さらに二人来て、それで歯科医院は全て締め切られた。
通常の定員は6名だが、最終回は時間の関係で2人しか募集しなかった。



1時35分から40分ぐらいの間にキッザニアを一周してみた。

とっくの昔にお菓子工場は募集が締め切られたようだった。
その他人気職業は軒並み募集が終了しているようだ。
人気職業でなくてもバスガイドのように定員が少ないものは終了しているものがあった。

このときの穴場は銀行。
誰もいないよ。
ラスト30分ぐらいになると大混雑なのに。

でも私もこの時間帯なら銀行に行くよりもお仕事を探した方がいいと思う。
ここで並んだ仕事が最後になるから、悔いが無いように。


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