雪見露天風呂紀行【榛名湖日記8】6-8

8.大晦日の楽しいショー

　さて今夜は大晦日。一年で一番最後の日。
　パパは子供たちに、
「今日は早く寝なさいとはいいません。好きなだけ起きていていいです」と言った。
　わぁい、と子供たち。でも今朝も結構早起きしていたから、そんなに長くは起きていられないんだよね。
　お寿司を食べて、湯上りにレークサイドで買ったシューアイスを食べたら、レナはパパの膝の上でとろとろっと目を閉じてしまう。
　レナを布団に運べば、カナも眠いと一言、自分から布団にもぐりこんで一瞬後にはもう寝てしまった。
　群馬の地酒を一本空けて、のんびり紅白歌合戦なんて見られたのは何年ぶりだったか。

　つらつらと今までの榛名湖の思い出を振り返る。
　初めて榛名湖に来たときのことは記録に残していない。どんなことをしたんだっけ。
　まだレナなんて小さかったから体験施設で遊ぶとかもできず、温泉も旅館系ではなく家族連れに向いたセンター系にばかり行っていた。
　ゴールデンウィークで小野上温泉に行ったらお祭りだったから混みそうだと入るのをやめて、東温泉に行ったらカラオケが鳴り響いていてこれまた退散、結局岩櫃城温泉に行ったのだけど、ここもカラオケが五月蝿いしお湯も施設もあまり気に入らなくて散々だったっけ。
　あとは、くらぶち相間川温泉のふれあい館に行くつもりが、何故か村民用のせせらぎの湯に着いちゃって、たまたま村外者OKの曜日だったから入ったら、レナのアトピーぎみだった肌が綺麗になったなんてこともあった。
　ぶどう狩りに来たのは、その次のときだよね。
　桃狩りもいつかしたいと思っていたけどついにその機会は無かった。
　本当にあと一回で榛名湖の宿は無くなってしまうのだろうか。
　もう私たちはここに来ることは無くなるのだろうか。

　静かな夜。
　湖には除夜の鐘は聞こえない。