5.美味しいお蕎麦屋さんだよ
車に戻り、今度は腹ごしらえ。
前に一度
四万温泉に来たときには、なが井という蕎麦屋に入った。今までに食べた蕎麦の中でも5本指に入るくらい美味しい蕎麦屋だったが、今日は中島屋というお店に行こうと思っている。
中島屋はホームページを持っていて(
中島屋のホームページはこちら)、ネット割引券など出している。こちらで先日「十割蕎麦 特盛り四段」のキャンペーンを行っていて、中島屋のお嬢さん、小枝子さんの勧めで私も応募していた。俳句を書くとそれも審査してもらえるというので、生まれて初めて一句うなってみた。更に調子に乗って翌日もう一句作っていそいそと応募してみた。後になって何か変だぞと字数を数えたら、送ったそれは575の俳句ではなく、さらに77のくっついた短歌になっていた。
…それじゃ一句じゃなくて一首じゃない…。
そんなお間抜けな過ちを犯した私だが、今回の旅行出発前夜にメールが届き、なんと私の短歌を中島屋さんのおばあちゃんが特別賞に選んでくださったというのである。
吃驚するとともにとてもありがたく思い、当選したお蕎麦の券は新年から有効となるのだが、その前に足を運ぼうと思ったのだ。
場所は確か…
四万グランドホテルの隣…と思って雪の中、車を進めれば、橋を渡ってあっという間に通り過ぎて、四万たむらまで来てしまう。いやいや、この間にあるはずと通りを覗き込めば、狭い道に「落合通り」と書かれた字が読める。きっとあの奥だろう。
一人で見てくるからと言って、車を降りる。落合通りは細い道で車は乗り入れられないらしい。あちこちにホースが伸びていて、そこから湯気が上がっている。豊富な温泉を道に流して融雪しているのだ。
中島屋はすぐに判った。
落合通りに入って三軒目くらいだろうか。石臼挽き十割蕎麦と書かれた幟が出ている。
中を覗き込めば、温かそうな店内にちらほらとお客が入っている。座敷の席もまだ空いているようだ。あとはどこに車を停めるかだが…と思案していると、隣のドアががらりと開いて、年配のご主人が「どうぞお入りください」と仰る。
車を停めるところを探しているのですが、と問うと、四万は車を停める場所が無くてねぇ、橋を渡ったところぐらいかと教えてくださった。
急いで戻る。四万グランドホテル前の萩橋を渡ったところに少し車を停められるスペースがあった。そこに駐車して、子供たちを下ろす。お蕎麦を食べに行こうと手を引いて雪の中歩いた。