子連れ旅行温泉日記
今度こそ紅葉の温泉を探せ 榛名湖日記7 2-2
2.吹割の滝
チェックアウトした後は、まず昨日行き損ねた吹割の滝へ行ってみよう。本物のナイアガラの滝を見たことがないが、東洋のナイアガラと呼ばれるくらいなのだからきっと相当な迫力があるのだろう。
滝周辺は土産物屋が立ち並び、それぞれにパーキングがついている。ここは駐車料金を無料にする代わりに土産物屋で何か買ってもらうというシステムになっている。あちこちに「吹割の滝入り口」と書かれた表示があるので、どこが一番近いのかよく判らなかったが適当な場所で車を停めた。
遊歩道の階段を下りていくと幅の広い川が見えてきた。昨日、老神温泉東秀館の露天風呂から見た片品川の上流だ。
川沿いにコンクリで固めた遊歩道があり、流れの先にぽっかりと巨大なV字型の裂け目がある。川の流れは一斉に奈落の淵に落ち込んでいるように見え、その周りに豆粒のような観光客の姿が。これは凄い。今まで滝は高さや清冽さで感動していたが、ここは日本離れした景観と、造詣の妙から一般観光客が吃驚するほど滝の側まで寄られることに驚いた。
しかも見上げると岩山に張り付くように錦の紅葉。油絵の中にでも迷い込んだようだ。
遊歩道を降りていく
昨日、老神の露天風呂から見た片品川が、ここでは違う表情を見せる
流れが龍の鱗のようだ
まるで日本画か油絵の中に迷い込んだよう ちょうどV字に切れ込んだところ
観光客が豆粒みたい
カナが「ねぇ、龍はどこにいるの?」と聞く。
実は滝を見に行くといっても、興味の無い彼女はうんと言わなかったのだ。だから、この滝の底には龍がすんでいて、お祝い事のたびにお椀を貸してくれていたという話をした。でも最近は龍が出てこなくなってしまったので、返し忘れたお椀がまだあるんだよ(これは私の作り話じゃなくて本当の吹割の滝の伝説だ)。
カナは龍が見たくて滝に来た。
なのにいるのは観光客ばかりで、龍の姿はどこにもない。
最近はずっと龍は出てきていないんだって、今日もいないみたいと言ったら凄く残念そうな顔をした。
ママも子供の頃、近所の小川で妹の友達が龍を見たって言ったから、龍が出ることを信じて一日小川で待っていたことがあったよ。今思うと、龍なんてとても隠れていそうにない小さな川なんだけどね、この吹割の滝なら本当に龍が棲んでいそうだ。但し今は観光客で賑やか過ぎるので、出てくる気にはならないかもしれないね。
滝の前でハイ、ポーズ
ちょっとお嬢さん、ぬいぐるみが邪魔で
顔が見えません(笑)