◆◇夏休み函館紀行◇◆
母娘函館観光旅行記
13.函館は教会の多い街
右手に船魂神社の参道や、左手に日和坂、八幡坂を見ながらさらに進むと、大三坂の手前に函館ハリストス正教会があった。
ハリストス正教会と言えばあれだ、昨日訪ねた山上大神宮の第八代宮司、坂本龍馬のいとこの澤辺琢磨が通ってキリスト教徒に改宗したっていう教会。
そして今日、憧れのアフタヌーンティーをした旧イギリス領事館もその前はハリストス正教会の隣に建てられていたって話だったよね。
といってもこの函館ハリストス正教会も他の建物の例にもれず火災で焼失したことがある。
現在の建築は1916年のもので、そもそも最初の函館ハリストス正教会はロシア領事館の敷地内にあったそうだ。
ロシア領事館と言えば山上大神宮のすぐ下。めっちゃ近いじゃん。
澤辺琢磨も最初はご近所さんの興味から通い始めたんだろうか。
参考までに一昨日函館山から見下ろした函館ハリストス正教会。
奥に赤い屋根のカトリック元町教会も見える。
函館ハリストス正教会の敷地は自由に入ることができる。ここは現在も観光名所である以前に正教会の信者のための宗教施設である。
緩い石段の上にロシア・ビザンティン様式の白い聖堂が建つ。
この主の復活聖堂は大正時代の建造物としては全国で二番目に国の重要文化財に指定されたそうだ。
聖堂の壁は白く屋根はブルーグレーだ。
屋根の窓枠の上部の半円形もだが、屋根の上にベレー帽のような形の小さな屋根がまた乗っていて、その形がロシア風であることも併せて、真夏の青空を背景に見てもどこか涼しげに見える。
左下は函館ハリストス正教会の前でスケッチを売っていた人、それ以外の画像はフランス・ゴシック様式のカトリック元町教会
早くから西洋に向けての港を開いたことから、函館は教会の多い街の印象がある。
函館ハリストス正教会の向かいにはカトリック元町教会が建っている。こちらは赤い屋根の建物の向こうに西洋のおとぎ話に出てきそうな尖塔が見える。
カトリック元町教会はやはり何度かの火災ののちに1924年(大正13年)に再建されたゴシック様式の建造物。
函館、すごくない?
教会、洋館は多々あるけれど、例えば旧イギリス領事館はイギリス・ヴィクトリアン様式、旧函館区公会堂はアメリカ・コロニアル様式、函館ハリストス正教会はロシア・ビザンティン様式、カトリック元町教会はフランス・ゴシック様式・・・。
まあ正確にはヴィクトリアン様式はゴシックに含まれるようだし、ゴシック=フランスというわけではないけれども。
当時の文化の集大成がこの街にあるみたいだね。
ちなみに左がアメリカ・コロニアル様式の旧函館区公会堂、右がイギリス・ヴィクトリアン様式の旧イギリス領事館
その他の教会として左は昨日、己巳役海軍戦死碑から元町公園に行く途中に見た聖マリア教会。右は一昨日函館山から見下ろした十字架型の聖ヨハネ教会。聖ヨハネ教会は今日この後近くを通る。