6.ここは寒い日に嬉しい温泉
レナが寝ているしパパは自分は
川上温泉に入ったことがあるから、カナと二人で入ってきていいよと言われる。
宇奈月はログハウスの貸し別荘とラーメン屋を経営しているらしい。川上温泉では異色的な感じだ。
しかも露天風呂がある。川上温泉は内湯しかないとばかり思っていたから意外だった。但し、今日の露天風呂は女湯のみで、男湯は温度が上がらないため閉鎖中とのこと。
カナの手を引いて入り口を入ると、待合室らしいスペースにはスキー帰りの客が結構いる。どうしようか。もっとひと気が無い宿を探すか…。
受付で、混んでいますか?と問うと、もう上がったお客さんも多いし、そんなに混んでいないですよとの言葉。
受付のカウンターには人懐こいわんちゃんがいて、接客のつもりか身を乗り出してくる。カナがそのわんちゃんが気に入ったようなのでここに決めた。大人一人500円、カナは無料だった。
脱衣所は狭い。二人ほど先客がいる。
脱衣籠も10個ほど備え付けてあるが、ほとんど埋まっている。やっぱり混んでいるかな。
浴室もあまり広くない。洗い場は4、5つあったが、全部埋まっている。若い女性が多い。
内湯はくの字型の変形浴槽で、カナはリボンみたいな形だと言った。
内湯から続く露天風呂は、思いっきり取ってつけたような形で、周りと上方が目隠しされているので、景色は見えない。でも積もった雪を見ながら入るのもいいかもしれない。
内湯はたぶん加熱掛け流し、露天風呂は半循環のようだ。湯口からは淡い甘い臭いがする。内湯には二つ蛇口がついていて表示は何もないが、片方は止めないでくださいの札付きでびっしりと白い塩をついたようになっていることから、源泉の蛇口と見た。もう一方は水なのだろう。
ちょっと熱めでさっぱりしたお湯。
四万温泉を弱くしたような感じ。
湯上りはとても温まっていた。足の先までぽかぽかだ。
川上温泉は冬が旬かもしれない。