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奥秩父日記2-5


5.小さな滝の見える露天風呂

 脱衣所は綺麗で真新しい。段差のあるつくりで、上段にロッカー、階段を下りると脱衣棚がある。
 何故か脱衣所から浴室に至るドアが二ヶ所有り、カナやレナはこっちが入り口でこっちが出口と勝手に決めたようだ。


三富温泉郷 白龍閣の内湯。
湯気でよく見えませんが、左側の壁はごつごつの岩盤です。
そして上から二本落ちている湯滝の向こうはジャングル風でした


 内湯は結構大きく、壁一面が天然の大岩になっており迫力がある。
 ざんざんと上部から打たせ湯のように源泉が落ちてくる。
 その奥は温室のように植物がわさわさと植えてあって、ちょっとしたジャングル風呂風。
 感動したのは露天風呂。
 内湯を通って行くつくりになっており、川沿いで遠くに小さな滝が見える。
 お風呂は内湯より低いところにあり、それでも川面よりは相当高いが、見下ろすと笛吹川の流れは澄んだ深い緑玉色で、それが霞がかったようなぼやけた視界に、絵のように美しい。
 お風呂からこんな景色が見られるなんて幸せだなぁ。

 お湯は透明度が高く、茶色っぽい湯の花がちらほら舞っている。飲泉用のコップも備え付けてあり、薄いゆで卵系の味と臭いがする。
 湯船ではそれほどにゅるっとくる感触は感じられないが、内湯の滝のように落ちている源泉に触れるとかなりにゅるにゅるする。

 昨夜は髪を洗ったりできなかったので、ここで子どもも自分も洗髪をした。髪を洗っているとシャワーからゆで卵の臭い。
 うわぁ、ここもカランが源泉なんだ。
 何だか髪を洗いながら温泉の臭いに包まれて、妙にリラックスしてしまう。
 ちび姫ちゃんがやってきた。
「ね、お昼も一緒に食べる?」
 もちろん食べるよー。一緒に食べようね。


露天風呂に続くドアを開けてびっくり
翡翠色の川と、その向こうに小さな滝
ちょうど霧のような雨模様で視界は煙っており、なんとも幻想的な露天風呂でした 何だか生き返るような、癒されるお風呂です




2-6.民芸茶屋清水のいのぶたへ続く


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