みなさまこんにちは。さて、ようやく旅行記は、2日目を迎えたようです。まだまだアルプスまでは果てしなく遠い。


*** アルプスは今日もお天気 ***

第5話 ベルンかルツェルンかそれが問題だ



9月2日(月)
 期待と不安の入り交じった胸の高鳴りで、目が覚めた。飛び起きて、まずカーテンを開く。
 …がっくり。昨日と変わりない、いやもっとひどい曇り空だ。こ、これは、スケジュールの変更を余儀なくされてしまうのであろうか。
 ちなみに本日の予定は、チューリヒからIC特急でベルンを経由して、さっさとインターラーケン入りし、BOBでホテルのあるラウターブルンネンではなくグリンデルワルトに出て、そこでお昼ご飯。登山用具、お土産物屋などをひやかして、夕方の光線状態が良くなってきたあたりで、ゴンドラでメンリッヒェンへ。手前のチュッゲンがじゃまだなぁと思いながら目の前に展開する3山のパノラマを楽しみながらロープウェイとWABでウェンゲンを経由してラウターブルンネンのホテルに入るというものであった。荷物を先送りしてあるからこその計画である…などと書くと、ほとんど某ガイドブック、丸写しである。

 しかし、この天気である。山は期待できない。
「計画を変更しよう」 「?」 「街に遊びに行くことにする」 「街ぃ!」
 実はダンナは海外の街嫌いなのである。以前イギリスに行ったときは、田舎と街のギャップに苦しみ、湖水地方、コッツウォルズなんかは大のお気に入りになったのだが、反面ロンドン、カーディフ辺りには、良い思い出がないらしい。そんなわけで、私も今回の旅行は山中心に組んだのだが。
「街は好きじゃない。天気が悪いなら、なおさらさっさとホテルに入ろう」
 彼はメンリッヒェンを経由していくことにもいい顔をしていなかった。とにかく目的地までまっすぐ行き、荷物を下ろして一休みしてから観光に出かけるのがベストと考えているのである。ま、それも一つの考え方ではあるのだが…。
「候補として、ベルンとルツェルンがあるんだけど、どっちがいい?」
「何があるの?」
 ベルンは首都、旧市街があって熊がいる。ルツェルンも古い街並みと有名なカペル橋がある。そうごくシンプルに説明する。
「う〜ん」 どうも乗り気でないようだ。
「じゃあ、ベルンにしよう」 勝手に決めさせていただく。理由はこうだ。ルツェルンのいいところは都市と山・湖がいっしょにあるところだ。でもこの天気では魅力半減だ。さらにカペル橋は一回焼けている。それに対してベルンは、旧市街もアーケードになっていて、全天候型の観光都市だ。さらに駅から旧市街、熊公園まで一直線で、街に苦手な初心者でもとっても判りやすい。
「さらに、元々インターラーケン行くにはベルンを経由するはずだったんだから、とにかく一旦ベルンで途中下車するのは問題ないでしょ? 降りてみて気に入れば観光すればいいし、気が乗らなければそのまま電車に乗ってインターラーケンまで行けばいいんだから」
 うん、だいぶ乗り気になってきたようだ。ここでもう一押し。
「ユングフラウが有名なのは首都ベルンからも見えるからだっていうじゃない。ベルンでユングフラウが見えたら山は晴れてるって判断できるから、そしたらベルナーオーバーラントまで行けばいいよ」
 そんなわけで、ほとんど強引に私は本日の予定を決めたのであった。
 なお、こんなこともあろうかと、ベルン経由のみならず、ルツェルン経由インターラーケン行きの時刻表についても、ちゃんと調べてあるのだ。急な雨にもおろおろしないのが達人?というものだ。
 ちなみに、この計画は大成功であった。みんなベルンがとっても気に入ったのだ。

 後で聞くところによるとこの日、ゴルナーグラートでは初雪を観測したそうである。寒いわけだ。

初心者の一口メモ  「カリジェの絵本を売っている本屋さんについて」

 旅行中、私が見かけた範囲でお話しさせていただきます。
 チェックしたのは、ツェルマットと、ポントレジーナです。
 ツェルマットでは、WEGAというお店の奥の本屋で「ウルスリの鈴」を売っているのを見ました。WEGAは駅前と、メインストリートをちょっと行ったところと2軒ありますが、お店の奥に半地下のようなスペースがあって本がおいてあります。そこの絵本コーナーで見ました。ここは、ツアーの方でも立ち寄れるのではないでしょうか。確か28か29SFだったと思います。
 ポントレジーナでは、メインストリート沿いの芸術的な絵はがきをたくさん売っているお店で見ました。本と文具と絵はがきやポスターを売っているお店で、サンモリッツの方を向いて道の右手にあります。ここは驚くほどカリジェの絵本が充実しています。おそらくほとんど揃っているのではないでしょうか。さらに、有名な「ウルスリの鈴」のみ、ソフトカバーでサイズが半分でお値段も14.5だか15SFのものも売っていました。お土産にはなかなか適当なサイズと価格だと思います。
 たぶんどちらも独語版だったと思います。

あれ? チューリヒ編が終わらなかった…。な、何故だろう。

続きを読む一つ戻る目次へ戻る今日はここまでにしてTOPへ戻る