レートバリアリーフ
親子ダイビング紀行



ヘロン島 2





 1本目のダイビングは落ち込みのうちに終わった。
 どうしてもダイビングはしたいけど、波は嫌!
 もう一度スタッフに確認してみると『多分この後の2本目のほうが波はないんじゃない? 明日は今日よりも波は高くなると思う』 やけにmaybeを連発していたけど。
 そうなるとこれ以上コンディションが悪くなる明日は絶対無理。
 絶対2本目は頑張るぞ!!
 ところが1本目を終えた息子が疲れたから2本目はキャンセルするという。まあ息子がいようといまいと私が潜行できるかできないかは関係ないけど。
 1本目と2本目との参加者が数人入れ替わって出発。
 出港してすぐ、ボートが停まる。
 もう? と思っていると皆が騒がしい。初めに入ってはいけないといわれたボートの船首部分に皆が登っていった。
 『あ!クジラだ!』
 急いでデジカメを取りに戻り、必死でシャッターを押す。このクジラ、潮を吹いたりしながら船の左手から来て、船首から3mも離れていないところを通っていった。
 だって海面をみると水中のクジラがハッキリ見えたんだから!
 もう大感激!!
 これで、もしまた潜行できなくても、このクジラを見えただけでラッキーだなと思う事にした。
 そうこうしている内にポイントに到着。
 用意をしながら深呼吸を何度も繰り返す。
 確かにさっきよりはマシかな? でも水面で深呼吸ができるとは思えない。
 でもどうしてもここで1度ぐらいダイビングがしたい!
 よーしこうなったら根性だけと『えーい!!』 と海へ。そしてそのまま潜行。
 できた! 初めてだ! 入ってしまえば水中では全然気にならない。
 きれいだった! 本当にきれいだった! ナビは自信がないのでダイブマスターの後をシッカリ付いて行く。
 でも海がめには会えなかった。
 船に戻ってからスタッフや1本目に一緒だった人たちが声をかけてくれた。
 本当にうれしかった。





 部屋に戻ると息子は寝ていた。疲れがたまっているのかな?
 急いで昼食を取らないと3本目に間に合わない。
 『どうする?3本目もキャンセルする?』
 『せっかくだから絶対いく』
 なら急いでレストランへ。
 ビュッフェの品々を見て息子は大感激。だって彼の好きなパスタ料理が数種ある。
 しっかり食して、マリーナへ。
 ところがダイブマスターに『次の場所は1本目より波があると思うからOOOは止めた方がいい』と言われ、母のみキャンセル。
 もうダイビングしないならいいやとプールサイドでカクテルタイム。
 テーブルの上のカクテルを鳥が飲んでる。大丈夫なのかしら?
 ところが3本目を終えてきた息子の『又海がめがいたよ。』 の言葉に悔しい!!
 なんで息子だけ2本とも見えて、私は会えないの?





 この夜は週に1度のシーフードビュッフェの日。
 牡蠣だ!牡蠣だ!とレストランへ。
 息子から『程ほどにしておきなよ』と釘を刺される。
 去年のケアンズのディナークルーズでは28個食べた。そのときの殻の量を覚えていたらしい。
 でも牡蠣以外に海老も蟹も美味しかった。ワインが進む進む。程ほどにしなくちゃ。
 牡蠣は息子の視線も気になり、20個にしておいた。本当はもっと食べたかったのに。
 明日のダイビングは朝、海を見てからどうするか決めることにしていたが、二人とも疲れを取るために参加するとしても2本目からだ。
 部屋に戻ってから息子が撮った海がめのビデオを見せてもらう。きれいに撮れてた。
 いいなー! もし明日潜れたら今度こそ・・・





ヘロン島 3へ続く・・・

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