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子連れ旅行記 ケアンズと森とビーチの休日
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** ケアンズと森とビーチの休日 **
25.南十字星
輝く一番星
夕御飯時はやけに賑やか。
子どもたちがゲッコーとネコドリの鳴き真似。
「ケッケッケッケッケッ」
「ニャ~ッ、ニャ~ッ、ニャ~ッ」
もしかしてもう日本語忘れちゃった?
私の痒いところはますます増えてきた。
憎むべしは
サンドフライ
。今夜もゆっくり眠れないような気がする。
手足は掻き壊してかさぶただらけ。
みっともないことこのうえない。
後片づけを終えてバルコニーを見に行くと、寝椅子でパパがうたた寝をしていた。
真っ暗な中、月と星と波の音。
「こんなところで寝ていると風邪を引くよ」
「・・・うーん」
ダンク島の話をすると、やっぱりヒンチンブルック島の方が気に入ったなという話になってしまった。
「だいたい歩き出してすぐに道からゴミ集積所が見えるのが許し難いよ」と私。
「いや、あれは・・・」とパパ。「リゾート宿泊者は送迎車があるからそういうものは見ないんだよ」
うーっ、それって差別だぁ。
空を見上げると南十字星。
南十字星を見ると宮沢賢治の銀河鉄道の夜を思い出す。
確か親友を追って銀河鉄道に乗り込んだジョバンニの旅は白鳥座の北十字から始まって、死者が旅立つ南十字で終わったはずだ。
南十字星の見えるオーストラリア。
ここは日本から遠く離れた南半球の国。
今回パパは星空撮影を諦めて、これら三枚のように夜のウォンガリンガばかり撮り歩いている
9-1冷え込んだ朝
へ続く
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