** ケアンズと森とビーチの休日 **
流れに乗ってリーフを漂っているだけで、目の前にどんどん綺麗な珊瑚と魚が現れる。
凄いなぁ、凄いなぁ、本当にここは綺麗な場所だなぁ。
時間だけは心配なので時々海面に顔を出しては他のシュノーケル客が近くに漂っているかどうか確認する。
夢の中みたいな音のない世界。
ふと、右回りではなく左回りに行ってみようと思い立ち、リーフを左から回ってみた。
すると少し行ったところでクマノミを見つけた。
えっ? これって・・・。
イソギンチャクが密集しているそこには笑っちゃうほど沢山のクマノミがいた。
出たり入ったり20匹近くいたかも。
それも一本筋のクマノミ、二本筋のクマノミ、三本筋のクマノミ、いろんな種類がいる。クマノミだらけだぁ。
これはまた凄いな。ここのイソギンチャクはクマノミマンションみたいだ。
残念ながらファインディングニモのカクレクマノミだけはいないみたいだけど、こんなに沢山のクマノミがいっぺんに見られると思わなかった。
写真に撮りたいけど、さっきメディアがいっぱいになっちゃった。
いらない画像を消せばいいんだけど、最近このカメラをいじっていないからどこをどう押せば一枚単位で消せるのかよく判らない。何しろ防水ハウジング越しだとそれぞれのボタンの説明が見えないのだ。
下手なボタンを押して今まで撮った画像が全ておじゃんになったら目も当てられないしなぁ。
ええい、ままよ。
何度かいろいろ操作して、ようやく3枚ほど適当な画像を消去した。消去した画像もよく見えていないまま消したので、もしかしたら世紀の傑作画像が消えてしまった可能性もなきにしもあらずだが仕方がない。
クマノミマンションの画像を三枚撮影した。
でも後から見たら臆病なクマノミたちはイソギンチャクの影にいっせいに隠れちゃってあまり良い写真は撮れていなかった。
実は拡大してもよく見えない位なんですが、この画像だけで10匹ほどのクマノミが写ってます。
船まで戻ってクマノミが沢山いたことを報告すると、ちょうどもう集合時間のようだった。
ほとんどの人は上がっていて、海に残っているのはもう二、三人だった。