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** ケアンズと森とビーチの休日 **

3.森のバルコニーで朝食




 




 朝食はバルコニーで食べることにした。
 朝食ハンパーに付いてきた卵の残りが六個と中途半端。
 「何個食べる? 目玉焼きにする? スクランブルエッグにする?」とフライパンを手にパパ。
 結局三個ずつ目玉焼きとスクランブルエッグにすることにした。
 お手伝いをしてと頼まれてレナはポンと飛び出すトースターをしげしげと眺めた。

 爽やかな朝の光の中で朝ご飯。
 ああ、この森の中のツリーハウスを後にするのが名残惜しい。
 みんなでのんびりと食事をしていると、目の前の木に一羽の小鳥がとまって綺麗な声で鳴き始めた。
 羽が渋い黄緑色で頬の辺りがぽっちりと鮮やかに黄色い。
 「あの鳥、死んじゃった鳥と同じ種類だ」
 そう言うと、カナとレナが、もしかしてあの子を探しに来たのかなと言い出した。
 「兄弟か、お友達だったのかもしれない」
 「きっといなくなったから心配しているんだよ」
 「出ておいで、出ておいでって鳴いているんだよ」
 まるで呼んでいるように喉をふるわせて鳴いている。
 もうあの小鳥はいないのに・・・。
 梢で鳴いていた小鳥は何かに驚いたようにぱっと飛び立った。








4-4白い先生と虹色の生徒たちへ続く


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