少し日差しが弱くなってきた。
時間は午後4時。子どもたちの顔にも疲れが見え始めた。
それを気遣ってwillieさんは、車に戻るとお菓子を出してくれた。
手の平に乗るくらいのビニールパックに入ったグミのようなお菓子で、オーストラリアらしい強烈な色でできている。
ピザやホットドッグのミニチュアになっていて、カナもレナも美味しいと言って食べていた。
二人はもらったものを必ず均等にシェアする。今回もピザの形のグミがひとつ余ったので、喧嘩しないように母にくれた。
「チーズが嫌いでも大丈夫だよ。このピザはチーズの味はしないから」
そう、私はチーズが苦手。
食べきれなかった一袋は、また後で食べたいと言うので鞄にしまおうとしたら、レナが「そこは駄目」と慌てて言った。
「そこじゃなくてこっちのポケットに入れておいて」
何を隠しているんだろうと思って、後で鞄を覗くと、ごっそり鳥の羽が出てきた。パパやwillieさんに聞くと、私が
マイクロライトで飛んでいる間、子どもたちはジャイクスの庭園でホロホロ鳥の羽を拾って遊んでいたのだそうだ。