7.窓ガラスに激突する事故は後を絶たず
窓ガラスに鳥がぶつかる事故というのは珍しくない。
さっき説明したレインボーロリキートを私が初めて見たのは、実は窓ガラスにぶつかった後だった。
もう10年以上前。友人たちとパームコーブのノボテルに泊まって、昼間はどこかアウターリーフか
ディンツリーのツアーに出かけて夕方部屋に戻ってきたときのことだ。
バルコニーに小鳥が死んでいた。
もうずいぶん時間が経っていたようで、蟻の行列ができていた。
あまりに派手な色彩に驚きながらも、痛ましく思った。
でもそのままにもしておけないので、フロントに電話して「レインボーロリキートが死んでいる」と伝えたところ、「死んでいる」だけ伝わったらしく相手はあわてふためき「誰が死んでいるってー!!」と仰天した声で聞き返してきて、「バード」と言ったら向こうがへなへなと脱力したのが判ったという事件があった。
結局ノボテルはすぐさまハウスキーパーを寄越して、ほうきとちりとりで可哀想なロリキートは連れて行かれてしまった。