17.さよならダンク島
ようやく桟橋の近くに戻ってきた。
ちょうどダンク島宿泊者の一団を乗せた船が出るところだった。
おっ、新婚旅行っぽい日本人カップルも一組いる。
ミッションビーチに泊まる日本人は少ないけど、ダンク島は結構いるのかもしれない。
桟橋を出たところには、青いパラソルが立てられ、ダンク島スタッフのお姉さんが二人、おしぼりを準備している。
ダンク島カラーの青いおしぼりのカゴには真っ赤なハイビスカスの花が飾られていた。
もちろん私たちのためじゃない。
これから来る宿泊者のためね。
高級リゾートっぽい演出だ。
お客さんは船から下りて、お姉さんにおしぼりを差し出されて、「おお、さすがダンク島」とかって思うのかしら。
フェリーの出航準備を待っていると、またまた砂の上で吃驚するような生き物の形骸を見つけた。
なんじゃこりゃ。
たぶんクワガタかカブトムシの体の一部だと思う。
色が凄いのよ。
つやつやきらきらしたエメラルドグリーン。
まるでエナメルをぬったみたい。
天然物とは思えない。
こんな生き物が生息してるんだものねぇ。
やっぱりダンク島は凄い。
何か一般的なダンク島のイメージと違うけど、やっぱり凄い。