ケアンズぷらすケアンズぷらす > 子連れ旅行記 ケアンズの南を目指せ > 7-15.日暮れに襲い来るもの

ケアンズの南を目指せ **ビーチ&ファームステイ**

15.日暮れに襲い来るもの




 このツアーはバーベキューディナー付きなのだが、いったいどこでバーベキューするのだろうとパパはいぶかしんでいた。
 どこか岸に上がるのだろうかと思っていたら、なんといきなり船上で焼き始めたのにはびっくり。
 運転席は船の後方に付いている。
 運転席の隣のごく狭いスペースで、金髪のガイドがジュージューと肉を焼き始めた。
 そういえば釣り用にレンタルできるポンツーンボートにはバーベキュー設備がついていると書いてあった。あれはきっとこういう船なんだろう。
 肉が焼き上がると、折り畳み式のテーブルの上にパンや総菜が並べられた。
 おのおのプラスチックの使い捨てトレイに自分で好きなものを入れればいいらしい。この総菜、タリーあたりのスーパーで買ってきたものらしく、タッパーにはスーパーの名前と値段の付いたラベルがそのまま貼ってあった。
 「キッズからどうぞ」と正面に座っていたご婦人。
 バーベキューの肉は固いので、ツアーを申し込むときにウォンガリンガのウェンディが「子供にはソーセージをね」とお願いしたくれたとパパに聞いている。
 子供たちのトレイには大きなソーセージが二本乗せられていた。
 大人用にはバーベキュー肉とソーセージが一本だった。

 固い肉を食べていると、流石に喉が渇いてきた。
 仕方なくクーラーボックスを開けて炭酸飲料を一つ取り出すと、パパが「この船にはトイレがないぞ」と一言。
 うっ。
 レディダグラス号とはそういうところも違うのね。
 まだ先は長いし、水分は控えておこう。 


周囲は人跡未踏の熱帯雨林?
バーベキューの準備を始めた
運転席の横にバーベキューコンロがあるようだ
これで一人分(総菜はセルフサービス) この総菜、スーパーの値札がついたままだった


 だんだんと空が暗くなってきた。
 日没が近いのだ。
 川面はますます静かに、鏡のように冴えてくる。
 レインフォレストの合間から見える空は茜色。
 そして日暮れの恐怖といえば・・・。

 一応自分も子供たちも長袖長ズボンに靴下と極力肌を出さないよう気をつけていた。
 寒さ対策もあるが、主目的は虫除けだ。
 出発前に念のため、手足には日本製虫除けスプレーをかけてきた。
 船に乗ってから、黄色い虫除けスプレーが回ってきた。
 オーストラリアの虫にはオーストラリアの虫除けが効くかもしれないと思って、こちらもさらにスプレーさせてもらった。
 それでも・・・
 か、痒い。
 靴下の上からも刺された。
 手の甲や顔も狙われる。
 夕暮れ時の水辺ほど危険な場所は無い。
 それでも完全に日が落ちて、辺りがすっかり暗闇になると、やっと虫たちの活動も静かになった。







7-16.クロコダイルを探せ


ケアンズの南を目指せ目次 | ケアンズぷらすHOME