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ケアンズの南を目指せ **ビーチ&ファームステイ**

2.水平線から昇る朝日




 今度は砂浜を歩いていて面白いものを見つけた。
 「パパ、見て見て」
 「・・・!!」
 「ねぇねぇ、部屋に持って帰って焼いて食べようよ」
 「やだよ、お腹壊すと困るから」
 「大丈夫だよ、絶対新鮮・・・・だってほら、まだ生きてるよ」
 私が見つけたもの、それは何と砂浜に打ち上げられたイカだった。
 手の平ほどのサイズ。
 近づいてみると、表面の斑点が点滅して見える。これは生きてるって証拠だ。
 可哀想に足が何本かちぎれている。たぶん大きな魚にでも襲われてかじられたのだろう。
 パパは絶対食べないと言うので、海に帰してやった。
 たぶんもう、生きられないと思うけど。
 この海からは他の魚も見えた。
 姿が見えるわけじゃないけど、魚影のようなものが浜からもはっきり判る。時々はねる姿も。
 釣りをしたら沢山釣れそう。 


活きがいいです・・・というか、まだ生きてます


 ようやく日が昇ってきた。
 水平線からオレンジ色の太陽が顔を出し、岸に向けて海に一本の光のラインを描いた。
 そのラインは波とともに階段状に揺れ、辺り一面が黄金色に染まった。

 潮が満ちているのでうっかりすると波に足下をすくわれてしまう。
 同じアパートメントに泊まっている女性二人がやはり日の出を見に海岸に出てきて、波で裾をぬらしていた。
 パパがそれを見て、
 「なんだいあいつら、寝間着のままじゃん」と楽しそうに言った。
 いいじゃない、寝間着のままでも。それだけアコモがビーチに近いってことなんだからさ。
 「その上見ろよ、手にコーヒーカップなんて持ってるぞ」
 いいじゃない、ペットボトルとかじゃなくて、コーヒーカップ持ったまま出て来られるほどビーチに近いってことなんだからさ。
 カップを手にした二人は波打ち際で太陽が昇るのをひとしきり見た後、木立まで下がってベンチに腰を掛けた。
 そう、この辺りではビーチ際のいいところにさりげなく木のベンチが置いてあったりする。
 のんびり海の休日を楽しむには、本当に良いところだ。







5-3.太陽の下で朝ご飯を食べる幸せ


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