2.水平線から昇る朝日
今度は砂浜を歩いていて面白いものを見つけた。
「パパ、見て見て」
「・・・!!」
「ねぇねぇ、部屋に持って帰って焼いて食べようよ」
「やだよ、お腹壊すと困るから」
「大丈夫だよ、絶対新鮮・・・・だってほら、まだ生きてるよ」
私が見つけたもの、それは何と砂浜に打ち上げられたイカだった。
手の平ほどのサイズ。
近づいてみると、表面の斑点が点滅して見える。これは生きてるって証拠だ。
可哀想に足が何本かちぎれている。たぶん大きな魚にでも襲われてかじられたのだろう。
パパは絶対食べないと言うので、海に帰してやった。
たぶんもう、生きられないと思うけど。
この海からは他の魚も見えた。
姿が見えるわけじゃないけど、魚影のようなものが浜からもはっきり判る。時々はねる姿も。
釣りをしたら沢山釣れそう。