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ケアンズの南を目指せ **ビーチ&ファームステイ**

16.マンガリーフォールズの二つの滝




 元来た道を戻ろうかと思ったが、この道の先にマンガリーフォールズがあるという表示を見つけた。
 この道も、ミラミラ滝のウォーターサーキットやイーチャム湖の周辺のように、ラウンドになっているのだ。
 マンガリー・クリーク・デイリーからマンガリーフォールズまではすぐだった。
 駐車場からいきなり滝と、滝を間近に眺めるカフェが見えて驚いた。
 車から降りるとカフェの方から従業員らしい女性が近づいてきた。
 えっ、なんか私たち入っちゃ行けない場所とか入ったかしら、とどきまぎしていると、彼女は「ここに見えるのは小さい方の滝なの。大きい方はカフェの中を通っていかないと見られないから案内するわ」と教えてくれた。
 思わずパパと顔を見合わせる。
 子供たちは車から降りる気はないようだ。
 パパが一人で行ってきていいよと言った。
 えっ、あの、そんな、つ、通訳は・・・?
 パパは肩をすくめて、有料かもしれないから持っていけと私に財布を渡した。 


カフェから見える小マンガリーフォールズ
とても気持ちの良さそうな場所
大きな方の滝へ行くには、カフェの裏手を回る


 彼女は歩きながら、ケアンズは初めて? あちこち観光したの? 滝巡りしているの?と立て続けに聞いてきた。
 あっ、しまった、ついケアンズは初めて?の質問にうっかりyesって答えちゃった。まあいいか。
 カフェの通路のような場所を抜けて、さあどうぞ、と見せられたのは
 「おっ」
 想像していたよりかなり大きな滝だった。
 手すりが付いていて、ほとんど滝の真上から見下ろすようになっている。
 ろくに瀑音も聞こえなかったので、そんなに大きな滝があるとは思わなかった。
 「写真撮ってもいい?」
 「もちろんどうぞ」
 うーん、この角度だと写真にとっても高さも迫力も何も伝わらないかもしれないな、残念だけど。
 滝をなだれ落ちた川の水は濃い緑の熱帯雨林に吸い込まれるように見えなくなり、後はどこまでも深い森が続いている。
 滝の上に立っているのだから当たり前だが、ここは高台だったのだ。

 駐車場へ戻りながら、どこかで「案内料は××ドルです」なんて言われるんじゃないかと思っていたが、彼女は「旅行をエンジョイしてね」と言って店の中に戻ってしまった。
 本当に無料だったのかな。
 吃驚した。
 マンガリーフォールズは実は大きな宿泊施設を備えた農場でもあり、カモノハシや土ボタルを見るツアーなどを催行している。
 大きな滝は迫力があったが、小さな滝は斜めに段々になっていて綺麗な白い飛沫が上がっている。
 駐車場前の小さな滝を見ながら食事ができるカフェは本当に気持ちが良さそうで、マンガリークリークデイリーでお腹一杯になっていなかったら絶対ここで食べていこうと思うところだ。
 ここを覚えておいて、次の機会があったらもっとゆっくりしよう。


大きい方は真上から見下ろすので、逆に写真では雰囲気を上手く伝えられない そして大マンガリーフォールズの落ちていく水の流れのその先は、深い森へと吸い込まれていく・・・





4-17.ウールーヌーラン


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