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ケアンズの南を目指せ **ビーチ&ファームステイ**

12.機内はトラブルだらけ




 途中、アイスクリーム・バーが配られたり、軽食が配られたりして、だんだん日本が近づいてきた。
 映画も派手なものを期待していたが、地味なストーリー二本と、さらに途中で子供たちに邪魔されてほとんど楽しめなかった。
 突然カナがぐずぐずと言い始めた。
 機内で退屈しないように日本からゲームブックや塗り絵セットなど沢山持ってきたが、最後は結局買ったばかりのスワンプリンセスで遊んでいて、案の定ぽろりと落としたらしい。
 だから言ったのに。
 カナは「探さなくていい」とか言いながらぐすぐすべそをかいている。
 探さなくていいって言われたって結局大人が探す羽目になるのだ。
 こうなることが判っていたから、あれほどママが乗る前に仕舞っておきなさいと言ったじゃない。少しはママの言うことを聞きなさい。
 通路に立ってごそごそやっている私たちを見かねて、通りがかったスチュワードが座席のシートをバリバリと剥がしてくれた。
 小さなオデット姫の人形は、シートの下に挟まっていた。 


機内でアイスクリームバーをもらったのは初めて カンタスはエコノミーでもワイン飲み放題
つまみにTimTamチェリー味を出してみた


 さっきの一件でちょっとカンタスの乗務員を見直したところだが、機内のトラブルはまだ続いた。
 天候が不安定だからか、機体はよく揺れた。
 ついにはシートベルト着用のサインが付き、笑えないほどがくがくと振動が伝わるようになってきた。
 カンタスは事故を起こさないことでも有名だし、まあ大事には至らないだろうと私は楽天的に構えていたが、あまりに激しい揺れにパパは真っ青になっていた。
 いや、飛行機が落ちるとかそういうのじゃなくって。
 乗り物酔いしそうでやばいらしい。
 「大丈夫?」
 「あんまり」
 後ろにはもっと大丈夫じゃないのがいた。
 「ママ、気持ち悪い、吐きそう・・・」
 レ、レナ、吐くのは待て。
 ったって、飛行機が止まってくれるわけじゃない。
 えーと確かどこかに袋があったはず・・・とごそごそ探しているうちに「もう我慢できない」とレナは嘔吐してしまった。

 あーあ・・・。
 パパがすかさず乗務員を呼ぶベルを押した。
 乗務員が来るより早く、さっき折り鶴をあげた臨席のオージー・ママがウェットティッシュを二、三枚出してくれた。
 「サンキュ」
 「ノー・ワァリーズ」
 さっきのお礼だったのかも。
 乗務員もペーパータオルを持ってきてくれたので、軽くふいた後、レナは着替えさせた。
 まさか飛行機で乗り物酔いするとは思わなかった。


翼の向こうにもう一機、日本へ向かう飛行機が見える よく見たら同じカンタス機だった





11-13.まだまだ機内はトラブルだらけ


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