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ケアンズの南を目指せ **ビーチ&ファームステイ**

16.残照




 残照がウォンガリンガの建物の向こうにゆっくりと消えていく。
 雲の裾がピンク色に染まっている。
 もう一度ビーチに出てみた。
 海の上の広い空は、ピンクと水色のグラデーションに染まっていた。
 昔、マッターホルンの朝焼けを見たときのような色合いだ。
 あのときの凍てついた早朝の空が冷たく宝石のような研ぎ澄まされた色だったのに対し、今のミッションビーチの夕暮れは、もうすこし暖かく懐かしい色。
 ここで見る最後の日没。
 ここに来て良かった・・・。 




 食後、子供たちは何故かプールで泳ぎたいと言いだした。
 信じられない。
 もう日が落ちて真っ暗だし、第一あなたたち、さっきまでずっとプールで泳いでいたじゃない。
 パパが最後だから泳がせてやればと言うので、もう一度水着に着替えさせた。
 夜のプールは底からライトアップされていて、それが気になって水の中に入りたくなったようだ。
 見上げると星がきらきら。
 今夜も満天星だ。

 ふとロラリーがまた一人で戻ってきた。
 「今夜8から9時の間に、ダンク島からライトアップした大きな船がやって来るわ。バルコニーからでも見えるわよ」と教えてくれた。
 うーん、バルコニーは海岸沿いの椰子の木がじゃまで、ダンク島の方向は見えないと思うけど・・・。
 そうしたらビーチで見物していればいいか。
 ライトアップした大きな船。どんなのかな。
 流石に夜のプールは寒かったのか、カナもレナもすぐに上がってきた。
 シャワーで温め、寝間着に着替えさせるとすぐに寝てしまった。
 今日も十分遊んだことだろう。




10-17.ダンク島からの船はついに来なかった


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