6.サウス・アフリカン一家
二人が最初に目をとめたのは、アクセサリーショップ。
色とりどりの手作りの指輪が並んでいる。
カナはシンプルな指輪をほしがったが、レナは花の形が良いという。
絶対同じのにしないと喧嘩するくせに。
「じゃあこれ・・・」
「レナもそれならいい」
三色の指輪。
でもあなたたちの指にはちょっと大きいよ。
「これがいい」
言い出したらきかない。
じゃあ日本に帰ったらリボンかチェーンをつけてネックレスにしてあげよう。
売っていたのは金茶の髪の親子で、指輪は綺麗なサテンの布で包んで細いリボンをかけてくれた。