オーストラリアへの薬の持ち込みとイオン飲料
さて、オーストラリアに入国する際、いろいろ持ち込めるものに制限があるのはご存じでしょうか。
他の国と違って、いろいろ厳しいんです。
オーストラリアの農業などを保護したり固有の動植物を保護するために、持ち込むことの出来ないもの、申告しなければならないもの、沢山あります。
意外と旅行者が知らずに持ち込みそうなものがこれまたいっぱいあるんです。
まずは一度、目を通しておきましょう
→ オーストラリアへの持ち込み不可の物品(在日オーストラリア政府サイト内)
どうです? いろいろあったでしょう。
生の食品はほぼ全滅。
加工品にも駄目なものや厳しいもの多数。
毛皮や羽製品、麦わらや漆製品、ハイキングブーツなんかも要申告となってます。
赤ちゃん連れだと飲み馴れた粉ミルクも持ち込みたいところです。
同伴乳幼児の粉ミルクは、3ヶ月分の持ち込みが認められますので、この場合は未開封のスティックタイプなどをきちんと申告した上で持ち込みましょう(なお、申告しても認められなかった場合は、その場で廃棄し、現地で現地の製品を購入せざるを得ないかもしれません)。
なお、以前は乳製品全般の持ち込みはかなり厳しく、粉ミルク以外ではニュージーランド製品のみとなっていましたが、2005年より「南アフリカを除き、OIEの定める口蹄疫の洗浄国(日本を含む)が原産・加工国のものに限り、個人使用の目的で各アイテム10kgもしくは10リットルまで」の乳製品持込が許可されました。
条件は、「原産国が明記してあり、市販のもので商業的に包装された未開封のもの」です。
■■■では実際に何を持っていくか・・・■■■
ここで気になるのは医薬品とイオン飲料です。
旅行中、何事もなければいいのですが、念のため常備薬を持っていく人は多いでしょう。
特に酔いやすい体質で、グレートバリアリーフのクルーズなど考えている人は絶対日本製の酔い止めを持参した方が後悔せずにすみます。
→ご参考 船酔いパパのグレートバリアリーフ戦歴(2004年の旅行記より)
で、大人はまだしも小さい子供連れでオーストラリア旅行を考えているとき、普通は薬を持ち込むと思います。
我が家がいつも持ち込む薬は以下の通りです
・総合感冒薬(粒状になっていて4才から大人まで分量を加減して使えるタイプが重宝しました)
・鎮痛解熱剤(自分が偏頭痛持ちなので)
・虫さされ・かゆみ止め(パロネラパークで大量に蚊に刺された経験有り)
・酔い止め(酔いやすくクルーズ予定の人は必須)
・絆創膏
・軟膏(火傷・日焼けの炎症、切り傷などに効くタイプ)
イオン飲料については後述します。
■■■体験談・アドバイス■■■
いよいよどうやって持ち込むかです。
我が家は透明な袋(ジップロックなど)に入れてMedicineと書き、手荷物に入れておきます。
そして申告カード(入国旅客カード)には「有り」「薬」と記します。
2003年と2004年は、係員はそれを確認した上で、薬なら見ないから行って良いと言われ簡単に持ち込むことが出来ました。
2005年は医師の処方箋で出してもらった薬を持ち込みました。このときは薬局で薬を受け取るときに、薬剤師に各薬の成分と何のための薬であるかについて、全て英文で記載してもらいました。こちらもちらりと見ただけで、すぐに通してもらえました。
しかし、もちろん同じ状況でも厳しいチェックを受けてスーツケースを全部開けさせられることもあります。
掲示板に頂いた他の方の体験談やアドバイス
・みらさん
その時の通関職員の気分次第(笑)。薬に関しては此の頃は よしかさんと同じく『まとめてジップロックに入れて、Medicineと書いておく』ことで済んでいます、ただ心配ならば「原材料」までは必要ないと思いますが「何の薬か、胃腸薬なのか頭痛薬なのか」くらいの英訳を付ければ充分だと思います。ちなみに、我が家ではトラブル防止のため開封済みの薬品は持って行きません。よしかさん はラッキーみたいでしたけれど私の時はかなり厳しくて、透視装置で全ての荷物を検査されました。(2004/11/18(Thu) 22:36)
・Just Wifeさん
持込物検査場の「申告アリ」「申告ナシ」の分かれ道に立っていた男性職員に「実は申告カードにナシと書いたけど何個か薬を持ってるんですが・・・」と言うと「医者から処方された物か?」と聞かれ「はい」と答えると「申告ナシの列に並んでいいよ」と言われました。申告カードは赤でアリにチェックされfrom doctorと書き加えてくれました。その後、エックス線検査の職員に「チョコレート?ガム?ダメ!」と言われ「持ってません」と答えるとニコニコ顔ですんなりOKでした。 ウチもこちらのHPで持込物の検査は厳しいと教わったので持ち込み物リストの英訳を作ったり、申告の際に出し易いよう一つにまとめていました。心配事を無くすにはこの方法が一番だと思います。(2004/11/18(Thu) 23:31)
・ミミミさん(やっぱり旅が好き♪)
私の体験談としては薬系はジップロックにまとめて「薬として申告すれば」中を確認することなく通して貰えました。子連れが薬を持ち込むことは日常的なためか、あまり詳しくチェックされることは今までありませんでした。食品に関しては「ダメと言われたら没収されてもいい」くらいの気持ちであれば申告されて持ち込んでもいいと思いますよ。怖いことはありません。ダメなものは「これは○○だからダメだ」と言われ、廃棄して貰うだけです。我が家も機内食で出たBFを持ち込もうとしたら、バナナが含まれているものがあり、没収&廃棄になりました。それほど難しい英語で聞かれる訳でもありませんし、薬・食品は申告さえすれば持ち込みは可能です。申告せずに見つかれば怖いこともあるかもしれませんが、きちんと申告すれば何の問題もありませんよ。(2004/11/19(Fri) 15:32)
・naさん(scenes)
うちは申告する時点で申告ありだ、と言っているのに現物を見るわけでもなく、申告無しの方に並ばされ、申告なしの方でも全然見られませんでした。こんな場合もあるのですが、やはり、きちんと表示したり、見やすいようにしておいた方がいいと思います。うちは小袋に入れて一つ一つ薬の名前と何の薬かを英語で書いていきました。(2004/11/19(Fri) 22:19)
・nonotaさん
オーストラリア大使館にメールを送ったら丁寧なお返事をいただきました。
「食品や薬は全て申告することになっております。 薬の場合は、機内で配られます入国カードの1番にレ点を付けて下さい。空港で検疫官のいるライン(赤ランプ)に並ぶ様に指示されますので、そこで見せて下さい。市販薬はパッケージに入った状態とか個別包装でも裏に成分が書かれているなど市販薬であることが分かる状態で申告して持込んで下さい。見せるだけで大丈夫です。但し病院で処方された薬の中には輸入許可証(ごくまれです)や担当医の英文処方箋(レター)が必要な場合もあります。輸入許可証や担当医のレターが必要でない場合でも、病院で処方された薬は成分を証明する何らかの書類が必要です。この場合は、処方箋のコピーか薬の説明書(薬局で薬と一緒にもらう薬剤情報)に薬の成分名〔商品名ではなく)を英語で書かれたものをお持ち下さい。処方された薬を持込む場合、薬名を教えていただければ、英語の成分名とレターが必要なものかどうかお調べすることも出来ます。 又は薬のリスト(10ページ -成分名のリスト)をお送りすることも出来ますので、担当の先生か薬剤師の方に見てもらって下さい。 英文レターの見本もお送り致します。」
皆さんのお話を伺っていたので私は薬剤師の方に薬の説明書に成分名を英語で書いてもらいました。(2004/11/30(Tue) 10:25)
・womさん
おととしケアンズへ行く時に、処方薬の持込みについて大使館に問合せをしたら、nonotaさんと同じメールを頂いたので、成分名を調べてもらいました。
が、去年の6月に問合せたら「成分の英語名の照会は現在オーストラリア大使館では行っておりません」とのことでした。今は病院や薬局で教えてもらえない場合は、自力で調べるしかないかもしれません。最新情報ではありませんが参考まで。 (2006/04/23(Sun) 23:38)
■■■イオン飲料について■■■
いわゆる「イオン飲料」「スポーツ飲料」「機能性飲料」と呼ばれる清涼飲料水です。
普段は無くても別段困りませんが、赤ちゃんや子供が現地で熱を出したり下痢をしてしまって脱水症状になったとき、あったらなぁ・・・と念のため持参したいという人もいらっしゃるかと思います。
オーストラリア以外の国へ旅行する場合、便利なのは粉末のイオン飲料ですが、オーストラリアの場合これも食品の一つと言うことで申告しなければなりません。
できれば申告の手間を省くため、食品は持ち込みたくない(我が家はこのタイプ)。又は申告の結果、持ち込みが出来ず没収・廃棄の扱いとなってしまったと言う場合の対処の仕方です。
現地で適当な機能性飲料が見つかれば良いのですが、日本のようにずらりと並んでいるわけではないようなので、そういうときは自分で作ってしまいましょう。
→ 【参考】海外では水にご注意(厚生労働省検疫所海外感染症情報のサイト内)
このページの一番下に経口補液(ORS:Oral Rehydration Solution)の作り方が載っています。
材料は水と塩と砂糖だけ。どこででも手に入ります。
1リットルの水(又は湯冷まし)に塩小さじ1(3g)と砂糖小さじ8(40g)を混ぜるだけ。
覚えておいて損は無いと思います。
他にも薬・食品の持ち込みに関して、情報・体験談をお持ちの方は、ぜひ掲示板でお聞かせ下さい。有益な情報はこのページで公開していきたいと思います。
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