上九の湯温泉 上九の湯ふれあいセンター

室内プールのある公共の日帰り温泉

  • 所在地 〒409-3712甲府市古関町1174 TEL 0555-88-2525
  • 泉質 カルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉(アルカリ性低調性)
  • 設備等 男女別露天風呂、男女別内湯、サウナ、水風呂、ふれあいプール(子供用室内プール・ゴールデンウィークと夏休みのみ営業)、温泉スタンド
  • 利用料金 大人720円(午後5時以降510円)、小人(小中学生)300円 市内在住割引あり
  • 営業時間 午前10時~午後8時 (最終受付午後7時半)
  • 定休日 木曜日(祝祭日の場合はその前日)、年末
[2004年8月のデータ ただし料金・営業時間・定休日は2016年2月のデータ]

子連れ家族のための温泉ポイント温泉ランキング

  • 温度★★★★★ 泉質★★★★☆  湯温は適温、泉質は特に問題なし
  • 設備★★★★★ 雰囲気★★☆☆☆ 利用料金にプール使用料も含まれていて子連れにはお勧め

上九の湯温泉 上九の湯ふれあいセンター 体験レポート

上九の湯の外観 上九の湯の室内プール
上九の湯の外観と室内プール

 確か2006年3月。
 ぼんやり聞いていたテレビから「オウム真理教と戦った、あの上九一色村が無くなりました」というニュースが流れてきて驚いた。
 平成の大合併と呼ばれて全国津々浦々から町や村が消えつつあるが、そのほとんどは近隣の市にそのまま吸収されたりいくつかの町が寄り集まって新しい市町を形成したりという形を取っていく。
 ところが、あの上九一色村は違った。本当に無くなってしまったのだ。
 精進湖から甲府へ向かう中道往還の精進湖トンネルを境に新たにまっぷたつの境界線が引かれ、北は甲府市に、南は富士河口湖町に編入され、分村という形で村史に幕を下ろした。

 私が上九の湯を訪ねたのは2004年のことだから、当時はまだここは上九一色村ふれあいセンターと呼ばれていた。
 そう、あのときは・・・本栖湖にキャンプに来て、プール付きの温泉に行こうと立ち寄ったのだ。

 精進湖トンネルから上九一色村中心部へ向かう道は山深い。
 道の両側に原生林が広がる。
 芦川渓谷まで下りきって左折すれば、上九一色村ふれあいセンターはすぐだった。

 かなり古そうな建物で、温泉の他に障害者の機能回復設備なども整っている。
 入り口には上九の湯とはあちこちに書いてあるが、プールがあるという表示は見あたらず、子供たちにプールへ入ると言ってしまった手前、ちょっと心配になった。

上九の湯の露天風呂(女湯) 上九の湯の露天風呂(こちらも女湯)
上九の湯の露天風呂

 大丈夫、プールはあった。
 ふれあいプールという名前で、ごく小さいものだ。
 採光のたいしてよくない室内で、幼児向けの黄色い滑り台がついている。
 先客は地元の男の子二人。割と大人しく遊んでいる。
 プールを目的に来るにはあまりに小さい物だけど、小さい子供にはこのくらいの設備で十分なのかもしれない。
 プールの隣に円形のジャグジーがあるので、大人はそこでくつろぎながら子供を見ていることができる。

 お風呂ゾーンは内湯、サウナ、水風呂、露天風呂と一通り揃っていて、内湯には圧注浴が、露天風呂にはジャグジーと打たせ湯がついている。
 小振りなセンター系の典型という感じだ。
 お湯は無色透明で循環らしくカルキ臭。わずかにきしつくかなという以外、格別特徴無し。
 でも何となく打たせ湯の温度と深さが適当で、思わずうたた寝しそうになった。
 嫌いなお湯ではない。

 水風呂のところに、いくつも蛇口があって、ひねる部分のついているのは井戸水と書かれたところだけ、あとは丁寧に外してある。
 そのうちひとつに「温泉」と書かれていたので、ねじのところをひねってみたが、やっぱり回せない。これが出たら、ちょっとは源泉に触れられるのに残念。
 湯上がりは体が中からぼやーんと温まっている感じ。

上九の湯の内湯(男湯) 上九の湯の温泉スタンド
上九の湯の内湯と温泉スタンド

 上九一色村というのは上・九一色村、すなわち九一色の上ということだから、上九の湯の上九はまさに上九一色村の愛称だったのだろう。
 上九一色村が消えてしまった今もここに上九の名が残されているのは興味深い。
 とはいっても今は甲府市の公共施設。
 割引料金は甲府市民に適用されるのだから、旧上九一色村南部に住んでいた現富士河口湖町住民たちにはもう「おらが村」の温泉施設では無い。
 近所の気楽な温泉として遊びに行っても、一般料金を徴収されるんだろうなと思うとちょっと世知辛い気もする。

上九の湯温泉 上九の湯ふれあいセンターへのアクセス(地図)と口コミ

近隣の子連れ遊び場情報