子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★★ 湯温はぬるめ、泉質も特に問題なし
- 設備★★★★★ 雰囲気★☆☆☆☆ 脱衣所にベビーベッドあり、浴室にベビーバスも完備
子連れ家族のための温泉ポイント
湧暇李の里「樹園」は、甲府の西、今の住所は南アルプス市だが、以前は八田村と呼ばれた場所にある市営の日帰り温泉施設で、元々は1986年に山梨県で開催されたかいじ国体のラグビー会場である御勅使(みだい)南公園公園の宿泊施設として同年に建てられたものだ。
現在は源泉かけ流しをうたう日帰り温泉の他、宿泊して果物狩りや田植え体験のできるグリーンツーリズム施設として多くの人に利用されている。
少し建物は古びているが、きちんと目立つ部分には手を入れて補修してあり好感が持てる。
浴室は少し変わった作りで、コの字型になっている。
コの字の上と下のラインはそれぞれ洗い場を備えたスペースになっていて、脱衣所に近い方には一つ、離れた方には二つ、計三つの四角い浴槽がある。
全てかけ流し利用だが、温度が変えてある。脱衣所に近い浴槽が加熱されて適度に熱く(41~42度程度)、離れた方は手前がぬるめ(40度程度)、奥が非加熱の源泉そのまま(35度程度)となっている。
といっても、夏場のみは離れた方の手前の浴槽も加熱しないので、結局奥の二つの浴槽は同じお湯ということになる。
夏場の非加熱源泉はほぼ体温と同じぐらいの温かさに感じられ、いつまでものぼせずに入っていられる。
お湯は無色透明で、ごくわずかに黒や茶色の細かい湯の花あり。
あっさりとした中に重い感じのあるお湯で、きしきしと強く肌に引っ掛かるような感触があるが、何度も指を滑らせていると、やがて滑るような不思議な触感に変わる。
常連さんはみんな非加熱の源泉が良いことを知っていて、そちらに長湯して動こうとしない。
源泉で顔を洗うとお肌がぴんぴんになるのよと教えていただいた。
以前はびっくりするほど泡付きの良い温泉だったと聞いたが、今はまったく泡は見られない。
ほんのりと嗅げたはずの源泉の臭いも、消毒のカルキ臭で消されているのが残念。
あと、気になるのはコの字の真ん中のスペースにでんと置かれた青いビニールプール。
子供むけの遊び場? 露天風呂? それとも溜め湯? 手を入れたら気温でぬるまっているものの水のような感じだった。
長いことおしゃべりしながら入っていたら足がつってしまった。正直、足がつるほど冷えた温泉は初めてだ。
最後に加熱浴槽で温めないと上がれなそう。
そう言いつつも、後からじんわりと体が温まってくるのが判る。