秋吉町有泉 カルストの湯

週に半分しか開いていない日帰り温泉 地元の人の憩いの場

  • 所在地 〒754-0513、山口県美祢市秋芳町岩永下郷3203−1 TEL 0837-62-0335
  • 泉質 アルカリ性単純硫黄冷鉱泉(低張性アルカリ性温泉) 源泉 秋吉町有泉
  • 営業時間 月・水・金 10:30~19:30、日 10:30~17:00
  • 入浴料 大人(中学生以上)400円、小人(中学生未満)200円 なお市内在住者は半額
  • 定休日 火・木・土・祝日・年末年始(火・木は温泉は休みだが、談話室などは開いている)
  • 設備等 男女別浴室、談話室、休憩室、温泉スタンドなど
  • ※談話室・休憩室は温泉利用者(入浴料を支払った場合)は無料
[2015年5月のデータ]

子連れ家族のための温泉ポイント温泉ランキング

  • 温度★★★★★ 泉質★★★★☆ お湯は適温
  • 設備★★★★☆ 雰囲気★★☆☆☆ 脱衣所にベビーベッド代わりになるベンチあり

秋吉町有泉 カルストの湯の温泉動画【15秒】温泉動画


秋吉町有泉 カルストの湯 体験レポート

カルストの湯の外観 カルストの湯の入口
カルストの湯の外観

 温泉仲間の友人が「変なお湯なんだ、変なお湯なんだ」って力説するから気になってしょうがないじゃないか。

 が、しかし辿り着くにはいらぬ苦労をした。
 「ちょっと、ここどこだよ」
 いやはやカーナビというのは便利なもので、電話番号や施設名を入れればすぐさま地図上の位置を教えてくれ、そこまでの案内もしてくれるのだが、完全に信頼を置くわけにはいかない。
 ましてこのレンタカーに搭載されているナビは少々古かった。

 マイナーなところだからもしかしたらカーナビに登録されていないかもしれないと不安になったが、電話番号を入れるとちゃんとカルストの湯の名前が出て、場所もフラッグが立った。だからナビが案内する通りにやってきた。

 「で、そのなんとかって温泉はどこにあるの?」
 夫がイライラしているのがわかる。
 小さな橋を渡ってから道は狭くなり、車一台すらぎりぎり通れるかというぐらいになった。
 どう見ても私道。日帰り温泉を作るような場所じゃない。
 ぽつりぽつり民家はあるけど、その民家の住民しか使わないような道。
 ナビの示す位置を過ぎてそれらしい建物は影も形も無かった。

 「ちょっと待って。だから、ナビの方が間違えているかも」
 私と夫と二人それぞれで眉をしかめてスマホを繰る。
 「あー」
 Google Mapの方が正しかった。やっぱり場所が違う。
 Uターンもできない道なので、進んで元の通りに戻る。

 Googleさまの教える道は誤りも無く、すんなりと本物のカルストの湯に着いた。
 カーナビの場所とは全然違って、位置がずれたとかそういうレベルでは無かった。

カルストの湯の入口とベンチ カルストの湯の温泉スタンド
カルストの湯の入口と温泉スタンド。入口の画像はクリックで拡大。

 このカルストの湯は変わった日帰り温泉で、週に半分しか開いていない。
 正確には月・水・金・日が温泉の営業日で、火・木・土はお休み。
 基本的には地元の人のために作られた施設、それも市が高齢者福祉施設の一部として作った施設の一部が日帰り温泉になっているもので、温泉を営業していない日も談話室などは利用できる(土曜日は完全に休業)。
 もちろんそんな要旨だから、秋芳洞という有名観光地から近く、カルストなんて名前を付けている割にはガイドブックなどには全然載っていない。

 もしかしてすごいB級な佇まいかもしれないと勝手に想像していたが、全然違った。
 飾り気は無いものの非常に小奇麗な施設。いかにもお役所が作ったふう。
 敷地内に温泉スタンドがあることから期待も高まる。スタンド付きの温泉はだいたい中身も外れない。
 ただし何もない場所に建てられた高齢者施設であることから、なんで観光客がこんなとこ来んの?という感じで、地元のお年寄りの冷たい視線も少しばかり感じた。

カルストの湯の休憩室 カルストの湯の絵手紙作品
カルストの湯の休憩室と壁に貼り出された作品

 浴室は清掃のしやすいシンプルな作り。
 窓が大きく、外が晴れているので浴室内も明るく感じる。
 お湯は無色透明。アルカリ泉に多い壊れにくい泡がある。

 最初きしつくかと思った肌触りは、入っているうちににゅるすべとろりとした感じに変わっていく。
 においが特徴的。なんだろう? 温泉ではあまり嗅いだことの無いにおい。昆布飴を刺激的にしたような・・
 うまく表現できないけど・・気になるけど好きなタイプの臭いというわけではない。
 飲泉用じゃないから飲むなとあったが、ちょっと湯口から味見させてもらうと、まったりしつこいものがある。

カルストの湯の脱衣所 カルストの湯の浴室
カルストの湯の脱衣所と浴室。浴室の画像はクリックで拡大。

 とにかく温まり方が変な温泉。
 首から上がひんやりしているのに首を境に下はぽっぽとのぼせた感じ。これが入浴中から始まり、上がった後、しばらくたっても収まらない。
 何だか首の上と下で別の人になったみたいで興味深い。

 浴室はクリーンで整った印象だったが、時計だけは後から思いついて購入したものか、家庭のお風呂場にぶらさげるみたいな非常にそぐわない感じの魚の形の防水防滴ものが、ライトからごく適当にぶらさげられていた。
 これだけが浴室で浮いているというか、妙に人間臭くて面白かった。

カルストの湯の石鹸 カルストの湯の湯口