子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 濁り湯で深さがわかりにくいので注意
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★★☆☆ 脱衣所にベビーベッド代わりのベンチあり
子連れ家族のための温泉ポイント
鄙びた風情と朝市が売りの山形県の肘折温泉。三春屋はちょうど朝市の会場になる通りを見下ろすような位置に建つ旅館だ。湯治宿ではあるが、自炊設備はない。
うちら夫婦はとても小食なので、旅館の料理は多すぎる。温泉街泊なら夕食に困ることはないだろうと朝食のみで予約したら、コロナの影響もあって夜に食事できる店が全然なかったのは想定外。
それはさておき、三春屋の特徴は源泉が3種類あること。本館に2種類、別館に1種類。コロナ前まではどちらに泊まっても全部入れたみたいだが、ちょうど私たちが泊まった直前に別館は貸切風呂制にして利用は別館宿泊者のみと決まった。
というわけで3種類に入ることを楽しみにしていたのに残念だ(別館の源泉は肘折いでゆ館と同じ2号源泉なのでそちらで入れたけど)。ちなみに別館に泊まれば3本全部入れる。
本館のお風呂は3階と1階にある。3階は肘折温泉の他の宿にも引かれている組合3号源泉、組合5号源泉混合泉(最新の三春屋公式サイトでは5源泉の記述しかない)、1階は三春屋の自家源泉。
お風呂は3階も1階も1つしか浴室がなくて男女の区別はない。女性が入るときに「女性入浴中」の札を置くことで安心して入れる……ちょ、ちょっと待て。男性はそれでいいとして、札が出ていなかった場合、女性は男性が入っているのか空室なのかどうやって知ればいいんだ?
「すりガラスだから脱衣所に誰かいれば外からわかるから」
えーーーー、そんないい加減でいいのか。わからなかったらどうするんだよう。浴室にいて、誰もいないと思ってドアを開けたら上がってきたところだったらどうするんだよう。(スリッパのあるなしで判断しろよ自分)
このなんともいえない緩さが昔ながらの湯治宿って感じでいいかも。
3階は熱め適温。濁りが強いがそれでもうっすらと中が見えるぐらいの濁り。肌触りはキシキシとして、においはわずかな金属臭に甘いにおいが追いかけてくる。湯舟の底も析出物でザラザラ。
1階は3階のお風呂より少し小さい。浴槽そのものもごくシンプル。色は透明に近いうす濁りで、鮮度の良い金属臭が強く感じられる。温度はきもちぬるめ。少しキシつくが3階のようなことはなく、時々するっと滑るようになる手触り。
湯上りは3階の方がさっぱりする。1階の方がのぼせないのに温まる感じ。でも肘折は全体的にお湯に爽快感がある。夏に嬉しいタイプのお湯だ。肌はつるつるになる。
夫は3階の方が好きなお湯だというが、私は1階かな。
三春屋は2泊したが、宿のご主人はあまりかまってくるタイプではないので、自由といえば自由。ごく適当に好きな感じで過ごせばいいと思う。