子連れ家族のための温泉ポイント
- この温泉は残念ながら中学生未満は利用できません。大人だけで出かけましょう。
子連れ家族のための温泉ポイント
東京三大テーマパーク温泉の一つ。ほぼ一年前に絶叫コースターで知られる遊園地、としまえんの一角にオープンした。
その頃は遊園地とセットで子連れで行くのに最適だと思い遠からず行くつもりでいたが、半年を待たず昨年12月に中学生未満のお子さま立入禁止施設となってしまった。
故にそのままになっていたが、今回たまたま大人だけで行く機会に恵まれたのでレポートしてみたい。
庭の湯は水着着用のバーデゾーン(一番上の画像)と、内湯や露天風呂からなるお風呂ゾーン(残りの画像)とに分かれる。
まず先にバーデゾーンに入ってみることにした。
採光の良い円形の空間は、ボディーマッサージ、ネックシャワー、フローティングなどの水圧によるマッサージ系がぐるりと周りを取り囲んでいる。中央の水晶はマダガスカル産の本物だ。
扉を開けて外へ出れば、屋外ジャグジー(温泉使用)があり、さらに階段を下りていくと庭園がある。鯉の泳ぐ池の周辺を水着のまま散策できるようになっており、そこここにベンチが配置されていた。
バーデゾーンで一番面白いのは死海プールだった。
高濃度の塩分を含むプールなのだ。本場イスラエルの塩を使って作ってある。
10分以上入らないで下さいといった注意書きがあるが、入った瞬間傷などびりりと痺れる。強い酸性泉以上の刺激かもしれない。ひとなめしただけで舌も痺れる。
辛いやら苦いやらこれ以上ないという位濃い味。
そして面白いくらい体が浮く。ちょっと無重力疑似体験。泳げない人でも泳げる気がするが、顔をつける勇気は無い。
お風呂ゾーンでは、温泉使用の濃い黄色のお湯をたたえた浴槽と、拘りの軟水を使用した浴槽の二種類がある。
内湯の虎目石のお風呂や露天の信楽焼きのお風呂などが軟水風呂だ。
残りは全部温泉で、なかなか濃さが実感できるお湯。死海プールにも負けないしょっぱさがあり、強い昆布出汁の臭いとわずかなオイルの臭いがする。
お隣、板橋区の板橋温泉スパディオにとてもよく似た印象だ。
臭いといえばアンモニアの臭いも強い。
揮発するので湯面ではなく浴室の上の方に漂っている。虫さされの薬キンカンみたいな、ツーンと刺激のあるくらくらくる臭いで、これはあまり好きになれない。
湯上がりはちょっとべたつく。完全に乾くと塩分でコーティングされたようなすべすべ感が得られる。
庭の湯というだけあって、ここが都内とは信じられないくらいのロケーションだ。としまえんの敷地を活かして、電信柱など無粋なものが見えないのが良い。 遊園地の遊具なども見えない。訪れた日が遊園地の定休日だったせいもあるのか、喧噪もなく非常に静かだった。
休憩室は個々に休めるリラクゼーションエリアになる。オープンタイプとクローズタイプがあり、オープンは庭に面して明るくテレビモニター付き、 クローズは薄暗く耳元で鳥の声や鎮静作用のある音楽など流せるようになっていた。
食事処は緑水亭というレストランがある。
メニューははっきりいって大したこと無いが、器やお酒にはかなり凝っている。日本酒は、久保田や八海山などが揃っていた。休日など混みそうだがデートスポットによさそうだ。
遊園地の温泉なのに子どもが入れないとは何事、と思っていたけれど、完全に遊園地とは分離したつくりだった。
子連れで行かれないのは寂しいが、完全にターゲットを絞っているという点では良いのかもしれない。
大人だけで行く機会があれば、また行っても良いかなと思われる出来だった。
館内のあちこちに水晶のモニュメントがあるが、女湯のテルマリウムサウナ(湿式サウナ)に置いてある白透明の水晶に、クレヨンで「35kg」とか書いたままにして飾ってあるのには笑わせて貰った。
格好良く飾るなら、購入したときに表示してあった重さなどはちゃんと消しておこうね。